延命か、尊厳死か…独居老人だから考えたい「幸せな最期」とは

約8割もの人が病院で亡くなる時代。誰もが、病名・余命告知や治療方針の希望などを、健康なうちから周囲に意思表示をしておく必要があります。今回は、シニア生活文化研究所・代表理事の小谷みどり氏の著書『ひとり終活』より一部を抜粋し、独居老人だからこそ考えておくべき、人生の幕引きについて考えていきます。

病状・余命の告知を、誰と受けるのか

病気が治る見込みがなく、死が避けられない状態になったとき、ひとり暮らしの人は特に、その事実を知りたいかどうかを元気なうちに考えておく必要があります。事実をすべて知りたい人もいれば、怖いので知りたくないという人もいるでしょう。人それぞれの考え方ですので、どちらが正しいということはありません。

 

これまでの日本の病院では、家族だけに病状や余命を知らせるのが主流でした。昨今で
は、患者本人に告知する病院が増えていますが、それでもたいがいは家族も同席のうえで
医師が告知をします。

 

家族を同伴せず、患者ひとりで説明を受けても構わないのですが、病名を知らされると、頭が真っ白になって、その前後の記憶がまったく残らないほど動揺する人は少なくありません。そのため、病院では家族の同席を求めることが一般的です。

 

告知の際、家族の同席を求めることが一般的(画像はイメージです/PIXTA)
告知の際、家族の同席を求めることが一般的(画像はイメージです/PIXTA)

 

命に関わる状況ではなくても、病名を聞くだけでショックを受けることもあります。たと
えば、発見が早く治る見込みがあっても、「がん」と宣告されたら、「もしかして手遅れなのか」「死ぬのだろうか」などという思いが頭をよぎり、医師の話を聞けなくなってしまうかもしれません。

 

しかし、ひとり暮らしをしている高齢者のなかには、同席してくれる家族がいない人もいるでしょう。治る見込みがあるならいいのですが、命に関わる告知は、想像以上に大きな精神的ダメージをもたらします。家族や親戚がいないのであれば、同席をお願いできる友人を見つけておくといいでしょう。

 

病状や余命を知った後のショックや不安を乗り越え、どんな治療をしようか、残された時間をどう生きようかということを前向きに考えられるようになるには、信頼できる人たちからのサポートが不可欠です。


もちろん、告知された本人だけでなく、同席した家族や親しい友人も、頭が真っ白になって何も覚えていないことはよくあります。レコーダーの準備をして、医師とのやり取りを録音し、後で聞き直せるようにしておく工夫も一案です。

 

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一般社団法人シニア生活文化研究所 代表理事

大阪府生まれ。1993年奈良女子大学大学院修了後、2019年まで第一生命経済研究所で研究に従事。専門は死生学、生活設計論。博士(人間科学)。
現在、一般社団法人シニア生活文化研究所代表理事のかたわら、カンボジアで若者の職業訓練を兼ねたベーカリーを主宰している。武蔵野大学客員教授のほか、大学でも講義をおこなう。

最近の主な著書に、『ひとり終活』(小学館新書)、『「ひとり死」時代のお葬式とお墓』(岩波新書)、『没イチ』(新潮社)など。

著者紹介

連載「ひとり終活」不安が消える万全の備え

ひとり終活

ひとり終活

小谷 みどり

小学館

元気なうちは気兼ねの要らない自由な暮らしがいいと思っていても、ひとり暮らしの人は、将来に不安を感じることも多い。 介護が必要になったら誰が面倒を見てくれるのだろう? 万が一のとき誰にも気づいてもらえなかったら…

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