さらに財政力指数トップの「東京都」について、市区町村別(島嶼部除く)にみていきましょう。1を超えているのは、トップの「武蔵野市」1.52のほか「港区」1.27、「府中市」1.22、「調布市」1.22、「立川市」1.18など、12の市区町(図表3)。
一方で最も指数が低いのが「檜原村」で0.16。「奥多摩町」0.31、「荒川区」0.34、「葛飾区」0.35、「足立区」0.36と続きます(図表4)。
区部と市部であれば、上位は区部で占められるかと考えがちですが、そうではなく、市部の自治体の多くが上位に名前を連ねています。トップの武蔵野市は、複数の企業の本社や研究開発センターが存在し、税収が豊かな財源となっています。また豊かな財源を背景に、手厚い行政サービスにより「住みやすい自治体」として知られています。
一概に財政力指数だけで「住みやすいか」「行政サービスが充実しているか」などを判断できるものではありません。しかし数値が厳しい地域は公共料金の値上げ等、生活を直撃し、地域格差を助長させる可能性があることは確かです。