■8月の主要資産の利回りは、新型コロナウイルスのワクチン開発や景気回復への期待などから、株式やリートが引き続き堅調となり、配当利回りが低下した一方、安全資産とされる債券は売られ、債券利回りが上昇しました。
■主要国や新興国の国債利回りは上昇しました。米債券市場は、経済指標が市場予想より強い内容となり、景気回復期待が高まったことや、過去最大となる国債増発が発表され、需給悪化が懸念されたことなどから軟調な展開となり、米国債利回りが月間で0.19%上昇しました。一方、社債は、投資家のリスク選好姿勢からハイ・イールド債の利回りが低下しました。
■株式市場は、先進国市場が軒並み高となったほか、新興国市場も総じて上昇したため、配当利回りが低下しました。けん引役となった米株式市場(S&P500種株価指数)は、経済指標の改善や企業の4-6月期決算が事前予想を上回ったこと、ワクチンの早期開発期待から過去最高値を更新しました。また、リート市場も堅調に推移し、配当利回りが低下しました。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『主要な資産の利回り比較(2020年8月)』を参照)。
(2020年9月10日)
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