離婚する夫婦が忘れてはならないことがあります。それは実の親子である以上、たとえ疎遠になったとしても、子どもに相続権が残るということです。しかし、それ以前に子どもにとって「両親の離婚」は一大事です。必要以上にショックを与えてしまわないよう、 注意する必要があります。今回は世田谷用賀法律事務所の代表者、弁護士の水谷江利氏が「子どもへの離婚の伝え方」について解説します。

 

▪️中学生以上の場合


もうしっかりと理解できる年齢なので、説明しない方が不自然です。「とはいえ、まだあの子は幼いので…」と先延ばしにして隠してしまうと、お互いに良いことは何も良いことはありません。言うタイミングを逃して、どんどん子どもの不信感が募ってしまうでしょう。

重要なのは、親が勝手に「必要ない」と判断しないこと

私もシングル家庭です。娘には婚姻関係にないことは、随分前から伝えていたのですが、細かな時期のことまでは伝えていませんでした。

 

私的には「時期的なことはどちらでもいいかな」と判断してしまったのですが、娘がそのことに気づいた時に、ひどく怒られました。

 

「どうしていってくれなかったの!どんなことでもいって欲しかった!」と。

 

そのときに、「あ、大人が勝手に”些細なこと”と、判断してはいけないんだ」と反省しました。子どものことを一人の人間として尊重して考えると、どんな小さなことでも勝手に決めることなく、話すことが大切なのです。

 

離婚自体は成立してしまえば、基本的には相手との関係は解決します。しかし、子どもとのことは一生続きます。丁寧に、大事に向き合うことで、その後の親子関係にも大きく変わってきます。

 

年齢や性別に関わらず、子どもを一人の大人と変わらず尊厳を持って考えれば自ずと答えは出るはずです。難しいと思わず、離婚しても子どもたちの親であることには一生変わりないので、その思いを素直に伝えていければ良いのではないでしょうか?

 

 

水谷 江利

世田谷用賀法律事務所 弁護士

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    本連載は、「世田谷用賀法律事務所」掲載の記事を転載・再編集したものです。

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