日々発表される統計情報や調査結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回は新型コロナの影響調査などから、少子化問題を考えていきます。

 

家事・育児に参加する男性の増加。それによる出生率増加への期待。しかし、少子化の打開は一筋縄ではいきません。

 

日本では経済的に安定しないと結婚には至りにくいとされていますが、厚生労働省「毎月勤労統計調査」によると、現金給与総額は緊急事態宣言の出された4月に前年比マイナスを記録し、以降、3カ月連続で前年比割れが続いています。さらに夏季賞与についても前年を下回り、リーマンショック以来の大幅減。企業の業績がさらに落ち込むと予測されている冬季賞与では、さらに厳しいことになるだろうとされています。

 

また総務省統計局による「労働力調査」によると、就業者数は前年同月に比べ77万人、雇用者数は前年同月に比べ94万人の減少と、ともに3カ月連続で減少。完全失業者数は195万人と、5カ月連続の増加。完全失業率は2.8%で、前月より0.1%改善しましたが、3月の2.5%と比較すると、確実に悪化しているといえます(図表5)

 

出所:総務省統計統計局「労働力調査」
[図表5]失業率の推移 出所:総務省統計統計局「労働力調査」

 

経済的に厳しいと、結婚や出産どころではなくなるでしょう。このように新型コロナウイルスは、結婚・出産について、プラスの影響もマイナスの影響も内包しています。このプラスの影響を活かせるかどうか、少子化解決のカギとなるでしょう。政府のサポートにも期待したいところです。

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