米民主党に続き、共和党大会開催で選挙モードへ

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米国大統領選挙まで残り3ヵ月をきり、本番ムードが高まっています。世論調査では民主党のバイデン氏が有利との調査結果が一般的です。しかし、世論調査通りとならない可能性や、選挙まで3ヵ月をきったとはいえ、重要イベントも控えています。現段階でわかっていること、今後の予定を踏まえ注目点を振り返ります。

米国民主党全国党大会:バイデン、ハリスの正副大統領候補で共和党との戦いへ

米国の民主党は2020年8月17日から4日間の日程で全国大会をオンライン開催しています。参加者の中にはトランプ大統領の敗北を望む有権者の票の獲得を目指す共和党穏健派4人のほか、バイデン前副大統領に予備選で敗れた急進派のサンダース上院議員もこの大会に参加します。

 

民主党全国大会はウィスコンシン州ミルウォーキーを会場としています。16年の大統領選挙で民主党が敗北した激戦州のひとつで、奪還への意欲が見られます。もっとも、参加者のスピーチは全米各地からオンライン配信されます。

どこに注目すべきか:民主党全国大会、世論調査、中道、人権政策

米国大統領選挙まで残り3ヵ月をきり、本番ムードが高まっています。世論調査では民主党のバイデン氏が有利との調査結果が一般的です(図表1参照)。しかし、世論調査通りとならない可能性や、選挙まで3ヵ月をきったとはいえ、重要イベントも控えています(図表2参照)。現段階でわかっていること、今後の予定を踏まえ注目点を振り返ります。

日次、期間:2019年8月17日~2020年8月17日、リアルクリアポリティックス 出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
[図表1]トランプ大統領の支持率と不支持率の推移 日次、期間:2019年8月17日~2020年8月17日、リアルクリアポリティックス
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成

 

出所:ブルームバーグ、各種報道等を参考にピクテ投信投資顧問作成
[図表2]20年米大統領選挙に関連する主な項目 出所:ブルームバーグ、各種報道等を参考にピクテ投信投資顧問作成

 

 

まず、党大会が開催されている民主党について、副大統領候補に指名された(党大会で正式受託予定)ハリス候補選出までの動きから今後の注目点を考えます。

 

バイデン氏が副大統領候補としてカリフォルニア州司法長官などを歴任したハリス氏を選んだ要因として人種や人権問題に対する強みがあげられます。このことは、トランプ大統領との戦いにおいて、対立軸を経済よりも人種や人権問題を重視した結果とも考えられます。

 

ハリス氏は、大統領選の民主党候補として19年12月まではバイデン氏らと指名を争っていました(19年12月に撤退)。当時の両者の主張を振り返れば、バイデン氏は中道寄りと見られる一方で、ハリス氏は経済政策について明確な主張は見られません。あえて共通点を探せば、中間層を重視する点では一致している印象です。もっとも経済政策については、報道によるとイエレン前米連邦準備制度理事会(FRB)議長や、サマーズ元財務長官をアドバイザーに加え、バイデン氏の経済スタッフと共に戦略を練り上げている段階のようです。今後テレビ討論会などでディベートに耐える経済政策が打ち出されるかに注目しています。

 

次に、得意(?)とする人権問題では、ハリス氏が大統領候補であったとき、アフリカ系米国人の苦情を理解していないとしてバイデン氏を批判していたこともあります(図表2参照)。このような点を遠慮なく問いただすことはトランプ大統領の得意技でもあるだけに、バイデン氏と人権や人種問題で政策の整合性が図れるのか注意は必要と見ています。

 

米国の現政権(共和党)の対中国政策は、好き嫌いはあっても、一定の支持が得られています。延期された米中通商第1段階合意の履行状況検証や、10月に提出が想定される香港自治法に基づく国務省報告書など中国への強硬姿勢を示すイベントが続くと見られます。一方、民主党の対中政策の理解度は低く、今後に課題も残りそうです。大統領選挙の動向は、世論調査の数字だけで占うのは不十分と思われます。

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『米民主党に続き、共和党大会開催で選挙モードへ』を参照)。

 

(2020年8月18日)

 

梅澤 利文

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日系証券会社のシステム開発部門を経て、外資系運用会社で債券運用、仕組債の組み入れと評価、オルタナティブ投資等を担当。運用経験通算15年超。ピクテでは、ストラテジストとして高度な分析と海外投資部門との連携による投資戦略情報に基づき、マクロ経済、金融市場を中心とした幅広い分野で情報提供を行っている。経済レポート「今日のヘッドライン」を執筆、日々配信中。CFA協会認定証券アナリスト、日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)

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