「手伝おうか?」…どこか他人事な夫の発言に妻うんざり

産後の夫婦関係はその先何十年を左右する。日本では「産後うつ」になる女性が30%を超えるが、男性のサポートが得られなかったことも大きな原因だろう。産婦人科院長を務める著者が、夫婦で仲良く過ごすための男性からの働きかけのヒントを伝授する。本連載は、東野産婦人科院長の東野純彦氏の著書『知っておくべき産後の妻のこと』(幻冬舎MC)から一部を抜粋した原稿です。

事態に素早く対処する妻、遅れて手伝いを申し出る夫

【洋と留美の事例】

 

生後8カ月の赤ちゃんがいる大隈さん夫妻。

一家そろって晩ごはんを食べているときに、赤ちゃんが離乳食をこぼしてしまいました。妻の瑠美さんは真っ先にキッチンからタオルを持ってきて、べちゃべちゃになったテーブルと床を拭いています。同時に、お皿の落ちる音でびっくりして泣いてしまった赤ちゃんをなだめるのに必死です。

 

一方、夫の洋さんは一歩遅れて事態を飲み込みます。反射的に動けた瑠美さんとそうでない洋さんの違いは、「脳の仕組み」に原因があるので、もはや仕方がありません。

しかし、問題なのは次の一言でした。

「あーあ。手伝おうか?」

 

それを受けた瑠美さんの顔はみるみる鬼の形相になります。

「は? 手伝うって何を? なんでそんな他人事なの?」

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

主体性ある行動で妻に誠意を示す

洋さんからすれば「妻が大変そうだから」という思いで声をかけたのに、瑠美さんは主体性のない「手伝おうか」の言葉にうんざりしてしまったのです。

 

ここでの正解は、気づいた瞬間に拭くものを持ってきて、できるだけ早く元どおりの状態にするよう努めること。「手伝おうか」と相手に選択権を与えている時点で、他人事のように思われていると認識されても仕方がありません。そんなつもりじゃないにせよ、つい出てしまう「手伝おうか?」には十分に注意しましょう

 

東野産婦人科院長 

東野産婦人科院長
1983年久留米大学医学部卒業後、九州大学産婦人科教室入局。1990年国立福岡中央病院に勤務後、東野産婦人科副院長に就任。その後、麻酔科新生児科研修を行う。1995年同院長に就任。東野産婦人科では“女性の一生に寄り添う。これまでも、これからもずっと。"をテーマに、妊娠・出産・育児にかかわらず、思春期から熟年期、老年期まで女性の生涯にわたるトータルケアを目指す。お産については家庭出産と医療施設の安全管理の長所を活かした自然分娩を提唱。フリースタイル分娩、アクティブバースの推進など、母親の希望の出産に合わせてサポートしている。また、赤ちゃんとの関わり方が分からない父親のための「赤ちゃんサロン~パパ&ベビークラス」や、育児における父親の役割を学ぶための「父親教室」なども開催。子育てに取り組む夫婦にしっかり寄り添うクリニックとして定評がある。

著者紹介

連載「産後クライシス」…冷え切った夫婦仲を修復する処方箋

知っておくべき産後の妻のこと

知っておくべき産後の妻のこと

東野 純彦

幻冬舎MC

知らなかったではすまされない「産後クライシス」―― 産後の妻の変化、訪れる最大の離婚危機…… カギを握るのは夫の行動!? 女性の生涯に寄り添ってきた産婦人科医が伝授する夫婦円満の秘訣とは

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
会員向けセミナーの一覧