新興国投資編(7)投資とは?新興国は長期が大前提

ピクテ投信投資顧問株式会社が、実践的な投資の基礎知識を初心者にもわかりやすく解説します。※本連載は、ピクテ投信投資顧問株式会社が提供するコラムを転載したものです。

 

新興国投資について考える前に、そもそも「投資」とはどのような意味なのか確認してみましょう。今回はまず「投資」とは何かについて確認し、そして新興国投資を行う際の注意事項についてお話ししていきたいと思います。

投資とは?投機との違い

新興国投資について考える前に、そもそも「投資」とはどのような意味なのか確認してみましょう。広辞苑を見ると、投資とは「元本の保全とそれに対する一定の利回りとを目的として証券を購入すること」と、書いてあります。また投資と似た言葉に「投機」があります。投機とは「損失の危険を冒しながら大きな利益をねらってする行為」と書かれています。どちらもお金を増やそうとする行為で、投資でも投機でも損をすることはあり、共通点もあるように感じます。では、両者の違いは何でしょうか。それは「期間」と「売買の頻度」だと考えられます。

 

まず、投資は原則として売買を繰り返さず保有し続け、投資先の資産がもつ本源的なリターンを時間をかけて積み上げ、その力によってお金を増やそうとするものです。本源的なリターンとは、例えば、債券投資の利金収入等が挙げられます。

 

一方、投機は短期の価格変動を利用した売買を繰り返して、お金を増やそうとするものです。短期売買を10年20年と繰り返していった場合、勝ち続けるのがどんどん難しくなり、後半に大きな金額で負けてそれまでの勝ちを吹きとばしてしまったり、大きな金額を運用することでそれまでのような判断ができなくなったりする可能性もあります。つまり、投機は運用期間が長くなるほど不利になっていくと考えられます。投資のつもりが実は投機になっていた、ということがないように気をつけましょう。

 

[図表1]投資と投機の違い

新興国への投資

新興国への投資には、先進国と比べて大きなカントリーリスクや流動性リスクなどが伴います。また、価格変動リスクも先進国投資と比べて大きくなります。一方で、リスクと引き換えに、先進国では期待できないような大きなリターンが期待できるというのが新興国投資の魅力の1つと言えます。

 

新興国はその高い経済成長を背景に、先進国に比べ相対的に金利が高い傾向にあります。単位を分かりやすくするため、ドル建ての債券に投資した場合の例を見てみましょう(図表2) 。もしこのケースのように債券利回りが高く、6%あったとしても、2ヵ月間しか投資しなければインカムゲインはほとんどなく、短期では為替変動の影響で損益がほぼ決まってしまいます。

 

[図表2]ドル建ての債券投資の例

 

しかしながら、5年後にはインカムゲインの積み上げが大きくなり、為替レートが投資開始時点より20%円高になっていても、円換算のリターンは4%のプラスになっています。

 

また、実際に新興国が中長期的に大きな経済成長と株価上昇を遂げた例を見てみましょう。

 

第二次世界大戦後の日本が大きな経済成長を遂げ、日本株式がその経済成長を反映して大きく成長したように、他のアジア諸国でも、大きな経済成長を株式市場が反映した例は確認できます(図表3)。

 

*日本経済:1950年12月はGNP、2019年12月はGDPいずれも現地通貨ベース。日本株式:日経平均株価、香港株式:ハンセン指数、台湾株式:台湾加権指数、インド株式:SENSEX指数出所:内閣府、IMF、ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
[図表3]各国の経済成長と株価上昇 *日本経済:1950年12月はGNP、2019年12月はGDPいずれも現地通貨ベース。
日本株式:日経平均株価、香港株式:ハンセン指数、台湾株式:台湾加権指数、インド株式:SENSEX指数
出所:内閣府、IMF、ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成

 

なお、国の大きな成長や発展は数ヵ月や数年で達成されるものではありません。新興国の債券や株式に投資開始し、数ヵ月や数年といった短期間で大きな経済成長やそれを反映した大きなリターンを期待するのは性急というものです。

 

 

※データは過去の実績であり、将来の運用成果等を示唆あるいは保証するものではありません。

当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『新興国投資編(7)投資とは?新興国は長期が大前提』を参照)。

 

(2020年7月30日)

 

 

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1981年、日本経済や株式市場の調査を目的に東京事務所を設立しました。その後、1987年から機関投資家を対象とした資産運用サービス業務を開始、1997年には投資信託業務に参入し、運用資産総額は1.98兆円となっています(2018年12月末現在)。外資系運用機関の大手の一角として、特色ある資産運用サービスをお届けしております。

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