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次に、勢いの低下が想定される背景を考えます。買い控え需要や生産の停滞からの急回復などの特需は低下が見込まれます。マスクなど医療用品の一部が既に生産過剰となっていることは報道されている通りです。他にも、中国の小売売上高の回復と連動していた自動車販売は、6月に勢いが失われ、前年比で見ると販売はマイナスとなっています(図表2参照)。
鉱工業生産については、6月は前年比+4.8%と、前月を小幅ながら上回りました。特にエネルギー供給については前年比+5.5%と前月の+3.6%から回復するなど公益部門が下支えしています。また鉱業部門も低水準ながら回復しており、経済支援策が下支えする様子がうかがえます。一方で、製造業が伸び悩んでいる点に不安が残ります。
固定資産投資は前年比マイナスとなっています。そのうち、インフラ投資が伸び悩んだのは洪水など自然災害の影響も含まれ、一時的な減速と思われます。
一方、不動産投資は過熱感に対する警戒が当局に見られます。主要70都市の新築住宅価格は6月に前月比+0.58%上昇と高水準で、広東省深圳市では住宅取得の対策が厳格化されました。中国当局から住宅は投機の対象ではないとの警告も聞かれます。
今後の動向は新型コロナウイルスの感染や、米中関係に左右されることも想定されますが、基本的に中国は年後半の成長率がペースダウンしたとしても、20年を通じてみればプラス1%を超える成長を確保すると見込んでいます。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『市場予想を上回った中国GDPに不安材料も』を参照)。
(2020年7月17日)
梅澤 利文
ピクテ投信投資顧問株式会社
運用・商品本部投資戦略部 ストラテジスト
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