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6月の投資環境
6月の世界株式市場は、MSCI世界株価指数(現地通貨ベース)で上昇しました。世界の株式市場は、米雇用統計やユーロ圏サービス業購買担当者景気指数(PMI)などの経済指標の改善などを受けて月初から上昇基調となりました。その後、米国の一部の州で新型コロナウイルスの感染者が増加し第2波への警戒が強まり大きく下落する場面もありましたが、中旬には米連邦準備制度理事会(FRB)による社債購入開始や米小売売上高が市場予想を上回ったことなどから反発しました。月末にかけては経済指標の改善を背景とした景気回復への期待はプラス要因となりながらも、新型コロナウイルスの感染拡大への懸念を受けて下落基調となりましたが、月間では上昇しました。
こうしたなか、水関連企業(現地通貨ベース)の株価は市場に比べ小幅な上昇に留まりました。装置製造・エンジニアリングセクターは、景気回復への期待やヘルスケア需要拡大を背景に、コンシューマーやモニタリング関連銘柄が上昇しました。また、上下水道ビジネスセクターはおおむね横ばいとなり、環境マネジメント・サービスセクターは下落しました。
装置製造・エンジニアリングセクターでは、ダナハーに関してGEのバイオファーマ事業の買収により製品ポートフォリオが改善したこと、新型コロナウイルスが水や下水内で生存する可能性があるなか、同社のコロナウイルス検査薬が承認されるなど、(同社が優位性を有する)水質検査に対する需要が拡大するであろうことが好感され、株価が上昇しました。
また、マスコに関して第2四半期の業績が前四半期の低水準から大幅に反発したこと、ビジネスモデルが当初懸念されていたよりも反発力を有しているとの認識が広がったこと、住宅修繕及び改築事業に関してロックダウンからの影響が限定的だったことや2019年に値下げに踏み切っていたことにより事業が安定していたことが好感され、株価が上昇しました。
また、アルバーツに関しては、ニッチな用途の製品を提供していることから懸念のあった業績が予想を上回ったことやキャッシュマネジメントに対する姿勢が評価され、株価が上昇しました。