憧れの「斜めのある家」リノベで実現…どういうこと?
【リノベーション内容】
意図して奇をてらっていなくとも、ちょっと変わったデザインに仕上がることはあります。しかしそれは決して単に奇抜さを狙ったわけではなく、すべてに意味を持たせているのです。例えば、T邸ご夫婦のリビングには、斜めに配した土間があります。お二人が「斜めのある家に憧れていた」ということも大きな理由ですが、実はこの土間にはさらなる秘密が隠されているのです。
【Case13】「フローリング×斜めの土間」は夫婦の希望を形にした絶妙なデザイン
とにかく趣味が多いT邸のご夫婦。奥さまにはいずれ自宅でデザインの仕事をしたいという夢があったので「各自の作業スペースは必ず欲しい」という要望がありました。さらに、床には夏は涼しく冬は暖かい無垢材をご所望。ところが、無垢材を使うとなると、材質上、床を中空構造にして高くする必要が……。
しかし床が高くなるとベランダのサッシにかかってしまい、デザイン的に美しくないどころか出入りが不便になってしまいます。そこで私たちが提案したのは、その部分に斜めの土間を作るということ。
【リノベ後の写真を見る】からわかるように、土間側はご主人の、リビング側は奥さまの作業スペースにすることで二人並んで趣味や仕事に没頭できるようになりました。さらには「斜めのある家にしたい」という希望もクリア。デザインは意味があるからこそ美しいということを改めて実感しました。
実は、当初はできるだけお金をかけず、前の間取りを活かしたいと話していたTさん。しかしいざプランを組んでみると「せっかくなら、自由設計の醍醐味を味わいたい」と、大幅にプラン変更をした経緯がありました。この部屋にはお二人の未来への希望が詰まっているのです。
【リノベーション費用詳細】
解体処分工事:60万円
造作意匠工事:180万円
建具家具工事:120万円
設備刷新工事:225万円
電気防災工事:70万円
内装仕上工事:145万円
インテリア工事:90万円
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合計:890万円
※設計・諸経費は含んでいません
※参考価格であり契約金額ではありません
※税抜価格です
※本記事は、株式会社シンプルハウス代表取締役・山本武司氏の書籍『中古住宅×リノベーション ローコストで叶える「世界にひとつだけの家」』(幻冬舎MC)から一部を抜粋したものです。
山本 武司
株式会社シンプルハウス 代表取締役