米国の一部の州で新規感染者数が増加

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米国で足元、新型コロナウイルスの感染拡大が一部の州で見られます。主に経済活動再開に積極的だった州で、新規感染の拡大が多いようにも見られます。新型コロナの完全な収束が当面見込めないなか、コロナと共に経済活動を再開する難しさが見られます。

新型コロナウイルス:米国の一部の州では新規感染者数が再び増加の兆し

米フロリダ州では2020年6月16日、1日当たりの新型コロナウイルスの新規感染者が過去最多を更新しました(図表1参照)。感染者増加率は3.6%と、この1週間の平均2.5%を上回り、新規感染者数が足元増加傾向です。

 

またテキサス州でも入院者と新規感染者が急増するなど、米国の一部の州で新型コロナの感染拡大が再び増加する動きを見せています。

 

日次、期間:2020年4月21日~2020年6月17日、7日移動平均 ※主な州;最近の1日あたり感染者数の増加が2%を越える、累積感染者数、などを条件に主な州を選定  出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
[図表1]米国の主な州の新規感染者数(移動平均)の推移 日次、期間:2020年4月21日~2020年6月17日、7日移動平均
※主な州;最近の1日あたり感染者数の増加が2%を越える、累積感染者数、などを条件に主な州を選定
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成

どこに注目すべきか:経済活動再開、新規感染者、第2波

米国で足元、新型コロナウイルスの感染拡大が一部の州で見られます。主に経済活動再開に積極的だった州で、新規感染の拡大が多いようにも見られます。新型コロナの完全な収束が当面見込めないなか、コロナと共に経済活動を再開する難しさが見られます。

 

足元、新型コロナウイルスの新規感染者が増えている主な州として、カリフォルニア、テキサス、フロリダ、ノースカロライナ、アリゾナなどがあげられます(図表1参照)。

 

一方、ニューヨーク州は新規感染者が減少傾向です。図表では比較のために含めました。先の足元で新規感染者数が増加している州は経済活動の再開に比較的意欲的であったと見られます。おおむね4月末から5月初めに経済活動再開に向け舵を切る動きが見られました。たとえば、カリフォルニアは5月8日から地域別に経済活動を再開させています。テキサス州は新規感染者数が拡大していた5月1日に段階的な解除に踏み出しています。また、フロリダでは5月4日には一部の地域で、第1ステップの回復計画として制限的ながら飲食店なども再開されました。

 

経済活動再開のタイミングが足元の感染拡大の原因なのかを結論付けるには慎重な判断が必要ですが、経済活動再開を判断する知事が共和党の場合、比較的早期に再開を目指す傾向(経済重視)がある一方、民主党は経済活動再開に慎重と見られます。図表1の主な州のテキサス、フロリダ、アリゾナは共和党州知事です。

 

ただ、足元感染者が増加しているカリフォルニアと、減少しているニューヨークは共に民主党知事で、先の「法則」はあてはまらないようです。そこで他の要因を考えるうえで新規失業保険申請件数を見るとカリフォルニアの申請が多くなっています(図表2参照)。カリフォルニアは新型コロナウイルスの影響をもっとも受けやすい娯楽産業、飲食などのサービス産業の割合が高いためと思われます。

 

今月には経済活動再開に慎重なニューヨークでも一部制限解除が開始されたように、経済活動の再開が見込まれます。これまでの経験から感染の再拡大に配慮するとは思われますが、第2波の可能性が高まる点に注意しています。

 

週次、期間:2020年2月14日週~2020年6月12日週 出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
[図表2]米国2州の新規失業保険申請件数の推移 週次、期間:2020年2月14日週~2020年6月12日週
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『米国の一部の州で新規感染者数が増加』を参照)。

 

(2020年6月17日)

 

 

梅澤 利文

ピクテ投信投資顧問株式会社

運用・商品本部投資戦略部 ストラテジスト

 

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ピクテ投信投資顧問株式会社
運用・商品本部 投資戦略部 ストラテジスト 

日系証券会社のシステム開発部門を経て、外資系運用会社で債券運用、仕組債の組み入れと評価、オルタナティブ投資等を担当。運用経験通算15年超。ピクテでは、ストラテジストとして高度な分析と海外投資部門との連携による投資戦略情報に基づき、マクロ経済、金融市場を中心とした幅広い分野で情報提供を行っている。経済レポート「今日のヘッドライン」を執筆、日々配信中。CFA協会認定証券アナリスト、日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)

著者紹介

ピクテは1805年、スイス、ジュネーブにおいて会社創設以来、一貫して資産運用サービスに従事し、運用サービスに特化したビシネスモデルを展開してまいりました。信用格付ではフィッチ・レーティングスからAA-の格付けを取得しております(2018年5月末現在)。注:上記の格付はピクテ・グループの銀行部門の債務の信用に対するもので、運用部門や運用能力に関するものではありません

1981年、日本経済や株式市場の調査を目的に東京事務所を設立しました。その後、1987年から機関投資家を対象とした資産運用サービス業務を開始、1997年には投資信託業務に参入し、運用資産総額は1.98兆円となっています(2018年12月末現在)。外資系運用機関の大手の一角として、特色ある資産運用サービスをお届けしております。

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