前回は、任意売却物件を購入する前に、インカムゲイン狙いか、キャピタルゲイン狙いかを決めるべき理由について説明しました。今回は、家賃設定を決める方法について見ていきます。

購入価格に対して年間10~12%の価格設定が理想的

任売物件のメリットは、市場価格よりも2割以上安く購入することができて、しかも不動産投資ローンは家賃で返済していくわけですから、ある意味で非常にリスクの少ない、安定した投資と言っていいのではないかと思います。

 

問題は、家賃設定をどうするかですが、購入価格に対して年間で10~12%が理想的といえます。1000万円で購入したものなら、年間で100万円から120万円ということです。この家賃設定がきちんとしていないと、不動産投資ローンの返済に支障が出てくる場合があります。あまり高く設定すると、家賃の支払い能力にも問題が出てきて、家賃滞納といった問題にも発展しますから、慎重に決める必要があります。

仲介に入る不動産業者が提供する情報もきちんと把握

任売物件の場合、住み続けたいという賃借人の意思や支払い能力を考えながら、お互いに話し合って決めることになります。もっとも、通常家賃設定は仲介に入る不動産業者が、物件広告を出す段階で、あらかじめ決めておくケースがほとんどです。不動産業者が「家賃10万円」といった情報を提供してくれます。そうした物件広告の情報をきちんと把握することも重要になります。

 

ちなみに、任売物件のような場合、金融機関は物件の価値と同時に、融資を受ける人の年齢や職業といった「属性」も大きな判断材料のひとつとして融資の可否を決めます。

 

建物の耐用年数や不動産の価値を算出して担保価値がしっかりしていれば、ローンを借りる人の属性は関係ないような気もしますが、実際には大きな要因になると考えたほうがいいようです。余談ですが、ワンルームのように購入したとたんに大きく市場価格が下落してしまうような物件は、担保価値としても問題があり、不動産投資としてはいい条件とは言えません。

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    本連載は、2014年10月10日刊行の書籍『任意売却物件ではじめるローリスク不動産投資』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

    任意売却物件ではじめる ローリスク不動産投資

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    安田 裕次

    幻冬舎メディアコンサルティング

    サラリーマンが副収入を得る方法として注目を集める不動産投資。しかし不動産は決して安いわけではありません。 初期費用がかかるほどリスクは高くなるため、不動産投資の基本はできるだけ安価で条件の良い物件を探し出すこと…

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