男女ともに、夫婦でいるほうがより長生きできる
少し古いデータになりますが、こうした男女の健康障害上の違いを結果として示唆する報告があります。
2005年の人口統計資料集(国立社会保障・人口問題研究所)によると、配偶者のいる40歳の女性は、平均するとそれから後約45年長生きするのに対して、配偶者と死別した場合は、後約43年の長生きが可能で約2年短いだけです。さらに問題なのは、離婚すると余命は約40年となり5年弱短命となることです。
ところが40歳男性の場合は、配偶者がいれば後約39年の余命が予想されますが、死別すると余命約35年と約4年も短くなり、離婚するとさらに10年余短命の約29年しか生きられません。死別でも離別でも、配偶者との別れにより男性の方が女性の約2倍も平均余命が短くなったのです。
なお、男女ともに生涯独身でいるより夫婦でいるほうがより長寿です。
皆さま、おわかりですよね。配偶者の死別以上に離別が夫婦、特に男性の健康障害に結果として極めて重大な影響を与えています。繰り返しますが、離別により女性の平均余命が5年弱短くなるものが、男性なら2倍以上の10年余も短命になるのですから、これは見過ごせない事態です。
もちろん、健康や寿命は、生まれ持った本人や配偶者の資質、そして個人を取り囲む社会環境や生活習慣と強く結びついています。だから健康を害し、寿命を縮めた主原因が離婚だったとは断言できません。
ただ、離婚への過程と結末が独り身となった多くの配偶者の心身の生活環境や生活習慣を少なからず狂わせたことは否定できません。そのことが男性により強くのしかかっていることも、大いに確からしいのです。
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巡り合い、愛し合って結婚したのです。「死が二人を分かつまで」できるだけ長く
一緒に過ごしたいし、それ以前に離婚という別れを避けたかったはずです。私自身が
懸念している現在進行中の自分の問題でもあります。
清水 一郎
おひさまクリニックセンター北 院長