初心者は「個別株への投資」を安易に始めてはいけない
個別株への投資は難しいものです。同じ株式への投資でも、投資信託などを用いたら、多くの企業や国々が1つの商品に含まれているものへ投資できます。また、テーマ型投資などで分散しながら、特定の分野にメリハリをつけて投資することも可能です。下手にタイミングを計らずに、コツコツ積み立てることは、初心者にも上級者にも有効な手法です。
資産運用の目的が「老後資金の創出」であり、ゆっくりでもいいから、お金を大きく育てたいという人は多いものです。将来に備えた資産形成を考えているのなら、Bさんのような資産運用は、皆さんにも合っていないといえます。2〜3つの株への投資は、リスク分散ができておらず、値動きの影響をもろに受けてしまうからです。
こうして、株で損をしてしまったBさんは、「しばらく投資はこりごりです...」と声を漏らしていました。家族の大切な資金、つまり「減らしてはいけないお金」に手をだしたことを酷く後悔しており、奥様にも誠心誠意謝ったそうです。
Bさんのように、失敗して初めて気がつくこともあります。大事なお金ですから、軽率なことは書けませんが、「資産運用を自らの手で行ってみた」という経験そのものが、今後、大切な財産になるとも考えられます。今回は失敗した事例を掲載しましたが、やってみたい資産運用の手法があるのなら、試してみることも大切です。
「自分がやっている資産運用には、どのような特徴があるのか」「リスクを回避するためには、どうすべきなのか」を実感できたからこそ、次は失敗しない方法を選べるのです。
さて、皆さんは何から始めますか?
横山 光昭
株式会社マイエフピー 代表取締役
家計再生コンサルタント
ファイナンシャルプランナー