流入超過額は2カ月連続で1,000億ドル超
■11月の投信マネーは全体で+1,036億ドル(前月+1,028億ドル)と2カ月連続の1,000億ドル超でした。「MMF」が+372億ドル(同+643億ドル)、「債券」が+339億ドル(同+503億ドル)と流入超過が続いています。
■債券ファンドは、「先進国」が+323億ドル(同+492億ドル)と11カ月連続の流入超です。「北米」が+255億ドル(同+331億ドル)、「グローバル」が+95億ドル(同+128億ドル)でした。「新興国」は+16億ドル(同+11億ドル)でした。
株式ファンドが昨年1月以来の大幅流入超
■11月の特徴は「株式」に大量の資金が流入したことです。「株式」は+350億ドル(同▲144億ドル)と昨年1月以来の大幅な流入超となりました。「先進国」が+257億ドル(同▲102億ドル)、「新興国」が+92億ドル(同▲42億ドル)でした。
■「先進国」は、世界全体の株式に投資する「グローバル」が+135億ドル(同+22億ドル)、「北米」が+106億ドル(同▲107億ドル)でした。「アジア(日本を含む)」は▲12億ドル(同+15億ドル)でした。
「新興国」株式ファンドへの流入超過基調が続くかに注目
■株式ファンドの「新興国」は資金流入へと転換しました。中心は新興国全体に投資する「GEM」が+61億ドル(同▲18億ドル)、「EMアジア」が+25億ドル(同▲17億ドル)です。さらに「ラテンアメリカ」が+7億ドル(同+4億ドル)と資金流入が拡大し、「EMEA」は▲1億ドル(同▲11億ドル)と資金流出が縮小する方向にあります。
■今後の焦点は引き続き米中交渉です。トランプ米大統領は中国との貿易合意に至るのが1年後でも構わないとの姿勢を示すなど、フェーズ1の合意に対する懸念が広がりつつあります。株式ファンドへの流入が短期的に縮小する可能性が否めませんが、世界経済が明るさを増す基調に変化がなければ、新興国の成長に対する期待は持続し、「新興国」株式ファンドへ資金が流入すると考えられます。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『株式ファンド、昨年1月以来の「大幅流入超」』を参照)。
(2019年12月4日)
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