米中協議で部分合意、貿易摩擦激化回避…中国株式市場は上昇

予定される米中首脳会談の成り行きに注目/デイリーマーケットレポート

三井住友DSアセットマネジメント株式会社 調査部
米中協議で部分合意、貿易摩擦激化回避…中国株式市場は上昇

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

 

(注)データは2019年11月6日基準。 (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
中国株式市場の推移 (注)データは2019年11月6日基準。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

 

(注1)データは2018年11月6日~2019年11月6日。 (注2)2018年11月6日を100として指数化。 (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
上海総合指数とMSCIチャイナ指数 (注1)データは2018年11月6日~2019年11月6日。
(注2)2018年11月6日を100として指数化。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

10月の中国株は上昇

■10月の中国株式市場は上昇しました。米中が貿易協議で11日に、「第1弾」の部分合意に至り、米国による対中追加関税の引き上げが延期されたことを好感して上昇しました。しかし、18日に中国の7-9月期実質GDPが前年同期比+6.0%と市場予想を下回ったことなどから反落し、月末にかけては景気減速懸念で伸び悩みました。11月に入り、中国株式市場は、米中貿易協議の先行きに対する期待と米国株の上昇などを背景に続伸しています。

米中閣僚級協議で部分合意

■10月10~11日に米中閣僚級協議がワシントンで開催され、農産品など特定分野での暫定的な部分合意に達しました。中国が米農産品の輸入を増やすほか、通貨政策で透明性を高め、米政府は15日に予定していた中国製品への制裁関税の引き上げを先送りしました。これにより米中貿易摩擦が一段と激化する事態はひとまず回避されました。米中政府は早期に首脳会談を設定し、米中首脳が署名することで正式な合意に至る見通しです。

予定される米中首脳会談に注目

■株式市場では、予定される米中首脳会談の成り行きが注目されます。米中協議の部分合意とその後の進展に対する期待が再度高まっており、米中首脳の発言等によって期待が裏切られるようなことがあれば波乱の展開となる可能性もあります。一方で、金融緩和で景気の落ち込みを防ごうとする各国の姿勢は顕著であり、グローバルに投資家のリスク選好は強まっています。中国当局も景気支援策を打ち出しており、予想が難しい米中協議に関わる相場変動要因を除けば、相場環境は改善しているとみられます。

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『米中協議で部分合意、貿易摩擦激化回避…中国株式市場は上昇』を参照)。

 

(2019年11月7日)

 

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