■米中協議では、アジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議期間中に実施されるとみられる米中首脳会談が注目されます。10月15日の米国の追加関税引き上げ見送りにつながった「部分合意」が署名される見込みです。この他、12月の米追加関税引き上げの有無や、中国の知的財産権、産業政策のあり方など、より広範な交渉の進捗に関心が集まりそうです。
■米国やユーロ圏で金融緩和が行われている中、11月は主要新興国の多くで金融政策決定会合が予定されています。インフレや通貨動向が落ち着いていることもあり、引き続き幾つかの国で利下げが行われる見込みです。
■欧州では英国の10月末の「合意なき離脱」が回避される見通しとなりましたが、離脱の時期や協定の内容をめぐって英国議会とジョンソン首相の対立が続いており、総選挙になる可能性があります。11月は英国における協議の進展に注目が集まります。
■日本では増税後の消費動向が注目されます。駆け込み消費の反動がどの程度かが確認できるデータへの関心が高まりそうです。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『米中部分合意で一段落、各国金融緩和の行方に注目』を参照)。
(2019年10月28日)
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