政策金利は0.75%へ
■豪州準備銀行(RBA)は、10月1日に開催した金融政策決定会合で0.25%の利下げを行い、政策金利を過去最低の0.75%としました。
■利下げは、6月、7月に続き今年3回目となります。
米利下げや失業率の上昇が背景
■声明文では、世界的に金融緩和が広がる状況下、労働市場が先行き鈍化する可能性があることなどから、更なる利下げによる景気支援が必要と判断したと述べられています。
■9月19日に発表された8月の失業率は1年ぶりの高さとなる5.3%に上昇し、10月の利下げ観測が強まっていたため、本日の利下げは市場の予想通りでした。
利下げ観測は豪ドルの重石に
■今後の金融政策について声明文では、必要であれば追加緩和を行うと述べられています。注目される要因として海外では、欧米の一段の金融緩和や先行き不透明な米中貿易摩擦の影響、国内では、伸びが鈍い賃金・物価動向や、失業率の低下が見られないことなどがあげられます。
■追加緩和の可能性が示唆されたことから豪ドルは下落しました。当面はRBAの追加利下げや米中貿易摩擦が豪ドルの重石になると見られます。一方で、鉄鉱石価格上昇などにより基礎的財政収支が改善し、来年度は12年ぶりに黒字の達成が予想されることや、利下げや所得減税などにより経済の持ち直しが期待されることは豪ドルを下支えすると考えられます。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『豪州の政策金利、0.75%に…過去最低金利を更新』を参照)。
(2019年10月1日)
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