2会合連続で利下げ
政策金利は7.75%へ
■9月26日、メキシコ銀行(中央銀行)は0.25%の利下げを実施し、政策金利を7.75%としました。利下げは約5年ぶりとなった8月の利下げに続き2回目となりました。18日に米国が2会合連続となる利下げを決定しており、これに追随した格好となりました。
■声明文では、国内経済が低迷し不確実性が増す中、インフレ率の低下や需給の緩み、国内外の金利動向を考慮したと述べています。
■今後の金融政策については、低迷する国内経済を支える必要があることに加え、メキシコ銀行はこれまで米国の金融政策を踏まえて政策金利を決定してきたことから、米国の金融緩和の状況次第では、更なる利下げを行うことが見込まれます。
景気は足踏み状態
■メキシコの4-6月期実質GDP成長率は前期比0%となり、マイナス成長となった1-3月期(同▲0.3%)から停滞した状態が続きました。中銀は声明で、経済活動は7月まで停滞していたが、年末にかけては若干回復すると述べていますが、経済の見通しに対するリスクは依然として下向きです。
メキシコペソは高金利が下支えも上値の重い展開か
■メキシコ経済の停滞が続く中、メキシコペソも当面上値の重い展開が見込まれます。米中対立や世界的な景気減速懸念などからリスク回避的な動きが強まれば、メキシコペソの上値を抑制することが見込まれます。また債務超過に陥っている国営石油会社への財政支援が同国の信用リスクの高まりにつながる可能性が警戒されていることはメキシコペソの下押し圧力となりそうです。一方、世界的な金融緩和環境は、高金利通貨であるメキシコペソを下支えする要因として期待されます。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『メキシコペソは利下げ織り込み、やや弱い動き』を参照)。
(2019年9月27日)
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