次回会合で経済・物価動向を再点検

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

 

現状の金融政策を維持

市場の予想通り

 

■日銀は19日、金融政策の現状維持を決定しました。短期の政策金利を▲0.1%、長期金利である10年物国債利回りをゼロ%程度とする金融調節を維持しました。また、長期国債を買い増すペースを年間で約80兆円を目途とすることや、上場投資信託(ETF)やリートの買入れ方針も据え置きました。フォワードガイダンス(先行きの指針)も継続しました。

 

■日銀の金融政策維持は市場の予想通りでした。

 

(注)データは2015年1月1日~2019年9月19日。消費者物価(除く生鮮食品、前年同月比)は2019年7月まで。 (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
政策金利と消費者物価 (注)データは2015年1月1日~2019年9月19日。
   消費者物価(除く生鮮食品、前年同月比)は2019年7月まで。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

 

 

円安・株高が追い風

日銀は副作用に目配り

 

■日銀が金融政策の現状維持を決めた背景には、足元で円安・株高の追い風が吹いていることがあります。対米ドルで一時104円台に上昇した円相場は、108円付近に下落していることに加え、日経平均株価が年初来高値圏にあるなど、追加緩和が要求される環境ではありません(19日14時時点)。

 

■また、異次元緩和を続けてきた日銀は、緩和の長期化に伴う銀行の収益圧迫や機関投資家の運用難などの副作用への目配りが必要なため、追加緩和は出来るだけ温存したいのが本音と考えられます。

 

(注1)データは2018年1月4日~2019年9月19日。  (注2)2019年9月19日は14時時点。  (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
ドル円レートと日経平均株価 (注1)データは2018年1月4日~2019年9月19日。
(注2)2019年9月19日は14時時点。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

 

 

次回会合で経済・物価動向を再点検

 

■日銀は声明文に、「物価安定の目標に向けたモメンタムが損なわれる恐れについて、より注意が必要な情勢になりつつある」との文言を加えました。さらに、「展望リポート」を公表する次回10月の会合で経済・物価動向を改めて点検していく考えを示しました。

 

■欧州中央銀行(ECB)は12日に小幅な利下げと量的緩和の再開を決定しており、米連邦準備制度理事会(FRB)も18日に追加利下げを実施しました。世界的に中央銀行が金融緩和に舵を切るなかで、次回会合での日銀の判断が注目されます。

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『次回会合で経済・物価動向を再点検』を参照)。

 

 

(2019年9月19日)

 

関連マーケットレポート

2019年9月13日 ECBは金融緩和を再開(2019年9月)

2019年9月9日 米景気鈍化を示唆する雇用統計(2019年8月)

 


調査部は、総勢25名のプロフェッショナルを擁し、経済や金融市場について運用会社ならではの高度な分析を行い、それぞれの見通しを策定、社内外に情報発信しています。三井住友DSアセットマネジメントの経済・金融市場分析面での中枢を担っている他、幅広い投資家に良質な情報を伝えるべく、活動する機会や媒体は多岐にわたります。年間で約1,000本の市場レポートを作成し、会社のホームページで公開中(2018年度実績)。

著者紹介

連載【デイリー】マーケットレポート/三井住友DSアセットマネジメント

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