0.25%の利下げを実施
超過準備金利は0.30%引き下げ
■米連邦準備制度理事会(FRB)は、9月17日、18日に開催した米連邦公開市場委員会(FOMC)で、市場予想通り、政策金利であるフェデラルファンド(FF)レートの誘導目標レンジを2.00%~2.25%から1.75%~2.00%へ引き下げました。7月に続く今年2回目の利下げとなります。
■また、民間銀行がFRBに預ける超過準備預金への付利を2.1%から1.8%へ引き下げることを決めました。市場の短期金利の上限としての役割を果たす付利の引き下げ幅を政策金利の下げ幅より大きくすることで、短期金利の上昇を抑える狙いがあると見られます。
FOMCメンバーの年内追加
利下げ見通しは見方分かれる
■同時に公表されたFOMCメンバーによる政策金利見通し(ドットチャート)では、年内の追加利下げを見込む参加者が17名のうち7名にとどまりました。5名は現状維持を予測し、残り5名は雇用や消費の底堅さを背景に米国の景気が堅調さを維持しているとして事実上の利上げを見込むなど、意見が割れた形になりました。
10月の追加利下げ実施後、様子見へ
■18日の米国市場では、FOMCの結果が想定よりもタカ派寄りだったと受け止められ、ダウ平均が一時前日比200ドル超下落する場面がありました。ただ、その後のパウエルFRB議長の会見では、貿易摩擦や世界景気減速への不透明感が根強いことを根拠に「必要があれば適切に行動する」との発言が繰り返されたことから、追加利下げを否定しなかったものと受け止められ株価は持ち直しました。
■米中問題に関しては、10月に閣僚級協議の開催が予定されるなど改善に向けた動きが見られます。ただ、不透明感は依然として残るため、FRBは状況に応じて適切に対応していくことが見込まれます。弊社では、10月に0.25%の追加利下げが実施されたのち一旦打ち止めになると予想します。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『10月に追加利下げ後、様子見へ』を参照)。
(2019年9月19日)
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