景気減速懸念は継続も、政策効果やOPEC動向に注目

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

 

原油価格は軟調に推移

景気減速懸念などが背景

 

■北米の代表的な原油価格であるWTI原油価格は、2019年4月以降、軟調な動きとなっています。

 

■米中貿易摩擦やそれに伴う世界的な景気減速懸念、高水準で推移する米国の原油生産などが背景です。

 

(注)データは2018年1月5日~2019年8月27日。ともに週次データ。リグ稼働基数は2019年8月23日まで。 (出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
WTI原油価格と北米のリグ稼働基数 (注)データは2018年1月5日~2019年8月27日。ともに週次データ。リグ稼働基数は2019年8月23日まで。
(出所)Bloomberg L.P.のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

 

 

OPEC産油量は減少が継続

現状のままなら今年はやや需要超か

 

■8月16日に公表された石油輸出国機構(OPEC)月報の8月号によると、OPEC加盟国の原油生産量は減少が続いています。7月の生産量は日量で前月比▲24.6万バレルとなる2,961万バレルでした。

 

■2019年の世界の原油需要は日量9,992万バレルと予想されています。需給の均衡にはOPEC加盟国で3,070万バレルの供給が必要とみられますが、原油生産量が現状の2,961万バレル程度で推移すれば、2019年は需要が供給をやや上回りそうです。

 

■なお、OPECは19年の原油市場についてやや弱気な見通しを示したうえで、需給バランスを引き続き注視し、市場の安定をサポートしていくとしています。

 

(注1)需給バランス=供給-需要。 (注2)単位は百万バレル(日量)。 (注3)2018年は実績。2019年、2020年はOPECによる予想。ただし、2019年と2020年のOPEC生産量は全体の需給が均衡するとの仮定のもとでの弊社算出値。 (注4)四捨五入の関係で、OPEC、非OPEC供給量の合計は必ずしも全体の供給量と一致しません。 (出所)「OPEC月報」のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
世界の原油需給見通し (注1)需給バランス=供給-需要。
(注2)単位は百万バレル(日量)。
(注3)2018年は実績。2019年、2020年はOPECによる予想。ただし、2019年と2020年のOPEC生産量は全体の需給が均衡するとの仮定のもとでの弊社算出値。
(注4)四捨五入の関係で、OPEC、非OPEC供給量の合計は必ずしも全体の供給量と一致しません。
(出所)「OPEC月報」のデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

 

 

景気減速懸念は継続も、政策効果やOPEC動向に注目

 

■米中貿易摩擦は、米中が互いに追加関税の引き上げを表明するなど、先行き不透明感の強い状況が継続しています。そのため、世界的な景気減速懸念が意識されやすい状況は当面続くとみられます。

 

■一方、世界中の中央銀行が続々と利下げに踏み切っているほか、中国やドイツなどでは財政政策が強化されるとの観測もみられます。こうした政策の効果が出てくれば、原油価格が下支えされる可能性があります

 

■また、足元では、サウジアラビアが原油価格の下支え策を主要産油国と議論しているとの報道がみられます。12月に開催予定のOPEC総会を控え、状況によっては減産の強化に向けた動きが出てくる可能性があることから、動向が注目されます。

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『景気減速懸念は継続も、政策効果やOPEC動向に注目』を参照)。

 

(2019年8月28日)

 

関連マーケットレポート

2019年8月26日 先週のマーケットの振り返り(2019/8/19-8/23)

2019年7月22日 足元で下落に転じた原油価格(2019年7月)

 


調査部は、総勢25名のプロフェッショナルを擁し、経済や金融市場について運用会社ならではの高度な分析を行い、それぞれの見通しを策定、社内外に情報発信しています。三井住友DSアセットマネジメントの経済・金融市場分析面での中枢を担っている他、幅広い投資家に良質な情報を伝えるべく、活動する機会や媒体は多岐にわたります。年間で約1,000本の市場レポートを作成し、会社のホームページで公開中(2018年度実績)。

著者紹介

連載【デイリー】マーケットレポート/三井住友DSアセットマネジメント

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