アパート事業の成功率は仕組みさえ整えば高まる
アパート事業は入居者から家賃収入を得ることで成立する、一種の装置産業といえます。最初の段階できちんとした仕組みさえ整えれば、アパート事業の成功の確率は格段に高まります。
そして、アパート事業においては、この初期設定が事業の成否に対して占める割合が、他の事業と比較して格段に高いのです。それでは、その初期設定とは、どのようなものが挙げられるのでしょうか。
第1に、入居者が常に入る、適切な(魅力ある)物件を選択するということです。
アパート事業はアパートに住む方からいただく、毎月の家賃によって成立します。家賃が入らない、つまりは入居者の入らない物件では、アパート事業は成立しないのです。
2つ目は、その魅力ある物件を適切な価格で購入するということです。
いくら人気があり、常に満室状態の物件でも、購入価格が適正でなければ、結果として利回りは低くなります。購入後、利回りを上げようと家賃をアップさせるという考えは、現実的には無理があるのです。自分が住む物件であれば気に入るかどうかだけですが、あくまでも事業の対象として判断する場合には、数字(採算)が重要になります。
物件を購入するときは、価格の判断に細心の注意を払わなくてはなりません。一度購入してしまったら、購入価格(=上限の利回り)は絶対に変わらないということを、再度認識する必要があります。また、適切な価格で購入するとともに、減価償却を大きく計上し、経費を大きく取れるように建物価格を大きく設定する(建物割合を大きくする)必要があります。この設定も初期設定の重要な要素です。
「利回り」に応じた適切な金利で資金を調達
3つ目は、適切な資金調達をすることです。
魅力的な物件を適切な価格で購入しても、金利があまりにも高かったり、借入期間を短く設定したりしてしまうと、利益が出なかったり、キャッシュフローが回らず、そのアパート事業はうまく機能しなくなってしまいます。
利回りに応じた適切な金利で、かつ借入期間はできるだけ長く設定することが重要になるのです。