不動産投資には特殊な才能やカンは必要ありません。充分な情報を得て比較検討し、論理的にリスクが低いと考えられる物件に投資することが重要なのです。本連載では、30年間のデベロッパー経験を持つ、株式会社国際不動産エージェント代表取締役・市川隆久氏の著書『海外不動産投資はなぜドイツがいいのかホンネでお話しいたします』(とりい書房)より一部を抜粋し、投資対象としてのドイツ不動産の魅力を解説します。本記事では、特徴的なドイツ不動産の物件を見ていきます。

 \1月20日(火)ライブ配信/
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行政、政府機関、大企業が一括借り上げするケースも

3000万円台の物件を買って、「これはいいね」と思ったら、さらに規模を拡大することもできます。私たちが扱っている一棟ものの物件の中には、1億円のものも2億円のものもあります。

 

金額が大きくなる物件は、単純に戸数が増えるだけです。私たちが扱っている物件は高層ビルみたいなものではなくて中層の中古建物ですから、とくに維持費が高額になることもありません。

 

興味深いのは、戸数の大きな建物の場合、行政や政府機関、大企業が一括借り上げをしているケースがあることです。過去には市が借りていたり、ドイツ鉄道が社宅として借り上げていたことがありました。その場合は空室リスクがない手堅い投資が可能になります。過去の事例をひとつ紹介しておきましょう。

 

●1952年築

●60〜70平方メートル40戸

●価格180万ユーロ(約2億4000万円)

●利回り8%

 

この物件は、一括借り上げではないですが、見に行ったときに40戸のうち38戸が埋まっていたことです。常時それくらいの空室率で、空いてもすぐに埋まっていきます。これなら確実に家賃収入が取れますね。

 

そのほかに印象深い物件は、郵便局が中に入っている建物です。ドイツの郵便局は日本と違って賃貸で間借りしているんですね。そして一般的に郵便局のある建物は立地が良くて人気が高いものです。

 

日本人の投資家は物件を紹介すると必ず「駐車場はあるの?」と質問しますが、私たちの紹介する物件では、駐車場のあるなしはケースバイケースで、ないことも多いです。

 

というのは、私たちが紹介している物件は、すべて路面電車か鉄道が通っている場所にあり、駅から徒歩圏内にあるものしか紹介していないからです。同様に、スーパーが歩いて5分くらいのところにある物件しか扱っていません。

 

つまり、車がなくても生活できる場所だから、駐車場の有無が問題になることはないのです。

 

また、これも生活習慣の違いですが、ドイツを含めてヨーロッパ全般で、路上駐車が合法的に認められている場所が多いのです。

 

路上駐車が合法的に認められている場所が多いドイツ
路上駐車が合法的に認められている場所が多いドイツ

投資金額が大きいほど「利殖の効果」が期待できる

海外不動産投資が成功した場合、80%程度のお金を増やすのにはだいたい10年くらいかかります。1000万円の投資なら10年で1800万円、3000万円なら5400万円です。となると、投資金額が大きいほど利殖の効果が期待できます。

 

そして、海外不動産投資は日本と違って値上がり期待がメインの狙いになります。日本とは移民政策や不動産の投資環境が違うからです。しかし、日本と違うと言っても、具体的に国や都市を絞り込んで勉強すれば、成功することは可能です。

 

この場合、「有望」と見たら融資を利用して勝負をかけることもあり得ます。というのは、日本人でも海外不動産への融資が可能だからです。ただし、金額が低い物件は融資が引きにくいので、3000万円以上の物件で良いものを探すのが条件になります。海外の金融機関で融資をしてもらう方法もありますが、日本政策金融公庫融資もキャッシュフローを考えればうまく使うことができます。

 

 

市川 隆久

株式会社国際不動産エージェント 代表取締役

 

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本連載は、2019年5月15日刊行の書籍『海外不動産投資はなぜドイツがいいのかホンネでお話しいたします』(とりい書房)から抜粋したものです。最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

海外不動産投資はなぜドイツがいいのかホンネでお話しいたします

海外不動産投資はなぜドイツがいいのかホンネでお話しいたします

市川 隆久

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