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国内不動産投資の成功のために、世界の不動産を知る
私が海外不動産投資を紹介しているからといって、日本国内の不動産投資がダメで、必ず海外でやるべきだと主張していると誤解する人がいますが、そんなことはありません。よほど国内の不動産市場が良くない状況にあるならともかく、地面に貼り付いた不動産という存在を扱うなら、勝手のよくわかった自国の市場が一番です。地元の有利さのことを「ローカルアドバンテージ」と言いますが、不動産投資のローカルアドバンテージは次のようなものです。
●物件の近くに住んでいて、自分で管理やリフォームができる
●日本国内の大家コミュニティから失敗談含めて豊富な情報を得られる
●日本国内で収入があれば国内金融機関からの融資が有利になる
●日本の賃貸契約や商慣習をよく知っている
●関係者と母国語でやりとりができる
海外不動産投資のデメリットは、その裏返しになります。
●物件の近くにいないので自分で管理やリフォームができない
●大家コミュニティとのコミュニケーションが期待できない
●現地金融機関との取引が困難
●現地の賃貸契約や商慣習がよくわからない
●関係者との言葉のやり取りが不便
そのために投資の難易度は明らかに日本国内よりも高くなります。そして、情報収集や判断、現地とのやり取りなどにスキルが必要です。
では、なぜそれなのに私たちは海外不動産投資をおすすめしているのでしょうか。それは、次のようなメリットがあるからです。
●分散投資によるリスクヘッジ
●節税
●長期的な資産形成
●視野と知見が広がる
最初の3点についてはいろいろな人が力説していますから後に置くとして、ここでは4番目の「視野と知見が広がる」に注目したいと思います。
実際にいろいろな国に出かけて行って、不動産市場を詳しく見てくると、つくづく「海外には日本と違うタイプの多様な不動産投資チャンスがあるんだなあ」と思わされます。そして、出かけて行って視野と知見を広げるにつれて、気づくチャンスがどんどん増えていくのです。日本に閉じこもっていては決して気づかなかったビジネスチャンス。それらがあちこちにあることを知るだけで、海外に出て良かったと思います。
これから、ますます経済のグローバル化が進み、日本だけで完結するビジネスが成り立たなくなっていくでしょう。生き残っていくためには世界的視野がどうしても必要になります。それは不動産の世界でも同じことで、日本の不動産投資で成功するためにも、世界の不動産を知ることが必要になるはずです。
国内不動産の買い方を学ぶ方法はいくらでもあるが…
日本国内で不動産投資をするのであれば、オーナー視点での賢い買い方を学ぶ方法はいくらでもあります。全国に「大家さんの会」が存在しますし、メンターとなってくれる人たちもたくさんいます。
しかし、国内の不動産投資よりもずっとハードルの高い海外不動産については、そのような情報源が見当たりません。いわゆる「海外不動産セミナー」はたくさんありますが、それらはすべて業者視点の販売セミナーです。
その中に良心的な業者や個人がいたとしても、「○○国○○州」での賢い投資法を教えてくれるだけで、全世界の不動産の買い方を教えたり、複数の国や都市の不動産を複眼的に比較できるような視野の持ち主は存在しません。
そこで私は2017年に副社長の鈴木学と一緒に株式会社国際不動産エージェントを興し、国際不動産の買い方を体型的に学べる場を自分たちの手でつくろうと考えたのです。
株式会社国際不動産エージェント(IPA)の企業・活動理念は次のようになっています。
(1) 日本の個人投資家や企業様に対し、世界中の不動産投資・事業機会をプロの目で精選してご紹介し、パートナーとして共に利益を追求します
(2) 世界の不動産市場や投資手法を研究、知見を情報発信することにより、日本全体の国際不動産投資リテラシーの向上に寄与します。
理念にもあるように、私たちの活動フィールドは全世界であって、特定の国やエリアに限定されたものではありません。本書『海外不動産投資はなぜドイツがいいのかホンネでお話しいたします』で私たちがドイツNRW州の不動産投資をおすすめしているからといって、私たちがドイツ専門業者というわけではありません。
あくまでも、今の現状で日本の投資家におすすめできる海外不動産がドイツNRW州であるというだけです。
市川 隆久
株式会社国際不動産エージェント 代表取締役
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