前回は、太陽光発電投資に「向かい風」を吹かせた2つの出来事について説明しました。今回は、そんな逆風下でも、太陽光発電投資は「まだまだ儲かる」といえる理由を見ていきます。

利回りを左右する「初期投資額」も低下の傾向

太陽光発電投資は本当にもう儲からないのでしょうか。結論から言えば、決してそんなことはありません。太陽光発電投資はまだまだ十分に儲かります。それは、次のような理由からです。

 

まず固定価格の引き下げという問題です。売電単価が引き下げられるので、売電量を増やす努力はするにしても、収益の低下は免れません。しかし、初期投資額に対する収益額という利回りの観点から見ればどうでしょうか。収益額が下がったとしても、初期投資額が同程度まで抑えられているなら、利回りは変わらない計算です。

 

実際、初期投資額の推移を追うと、その額は時間の経過とともに下がっていることが分かります。そこには、太陽光発電システムの普及とともに、2013年度いっぱいで廃止された国の補助金制度も貢献しています。

 

この補助金制度は、住宅用の太陽光発電システム設置を対象にしたもので、一定の条件を満たすシステムに一定の補助金を出していました。そこでは、システム設置費用のキロワット当たり単価が安いものほど、多くの補助金を出すようにしていたのです。そのため、できるだけ多くの補助金を得ようと、システム設置費用を押し下げる力が働きました。こうした政策誘導が、初期投資額の低下に一段と拍車を掛けたことは明らかです。

平均的な設置費用の推移を実際の数値で見ると・・・

実際の数値を見てみましょう。資源エネルギー庁では固定価格買取制度の始まった2012年7月以降、3カ月単位で、その期間内に運転を開始した太陽光発電システムの設置費用平均値を算出しています。それによれば、出力10kW以上50kW未満の場合、12年7〜9月期はキロワット当たり47.2万円でした。

 

それが、同年10〜12月期は同43.6万円、2013年1〜3月期は同41.2万円、13年4〜6月期は同39.0万円、13年7〜9月期は同38.0万円、13年10〜12月期は同36.9万円と、右肩下がりの推移を見せます。下落率は、12年7〜9月期と13年7〜9月期の比較で約20%、12年10〜12月期と13年10〜12月期の比較で約15%です。

 

これを、固定価格の下落率と比べてみます。2012年度はキロワット当たり42円(税込み)、13年度は同37.8円(税込み)ですから、その1年間の下落率はちょうど10%です。つまり、比較対象の期間は固定価格での買い取りが始まった時期に限られますが、下落率は太陽光発電システムの設置費用のほうが大きいのです。発電量が同じであれば、利回りは固定価格の下がった2013年度のほうが高くなるわけです。

 

固定価格の引き下げに一喜一憂することはありません。冷静にお考えください。太陽光発電システムの設置費用が同じように下がっているのであれば、利回りはこの例のようにしっかり確保できるのです。それは、本連載の第1回で紹介したシミュレーション結果からもはっきり見て取れるはずです。

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    本連載は、2015年10月28日刊行の書籍『「マンション経営」よりラクで、確実に儲かる!太陽光発電投資』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

    「マンション経営」よりラクで、確実に儲かる! 太陽光発電投資

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    松田 貴道

    幻冬舎メディアコンサルティング

    電力会社の買い取り価格の単価がこの3年で約3割も下がり、最近では「太陽光発電はもう儲からない」と言われるようになってきました。しかし、投資額を抑えたり発電量を確保することで、投資利回りを下げずに済みます。やり方次…

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