ビットコイン市場では「証拠金取引」の比率が高まる
BULLヒロです。「3分で分かる仮想通貨」という、仮想通貨情報サイトを運営しております。
第31回以降のテーマは「仮想通貨トレードの知識」です。実際に仮想通貨を売り買いする上で必要な知識を解説していきますが、今回は「ビットコインの証拠金取引の現状」についてお話しします。
今回から10回程度は、仮想通貨トレードをすでに行っている方であれば誰でも知っている知識を紹介します。基礎中の基礎情報ですので、もし読んでいて知らなかったことがあれば、誤った判断基準で銘柄を売り買いしてしまう可能性があるので、これから仮想通貨を始める方や、始めたばかりの方はしっかり確認してください。
◆ビットコインの証拠金取引の比率
現在、証拠金取引限定の取引所である「BitMEX」が、世界最大のビットコイン出来高を誇っています。時期によって、その割合は20%近くにものぼり、2位の取引所と比べても3倍近い取引量です。
このことから、現在のビットコインの取引では、証拠金取引の比率が高まっていることがわかります。
ビットコインFXは、2014年ごろから対応する取引所が少しずつ増えたことで、取引量が増加し、ビットコイン市場の値動きに影響を与えています。
個人投資家1人の売買で「値動き」に多大な影響を
証拠金取引は、ビットコイン価格にどのような影響を与えたのでしょうか。
◆出来高の増加
証拠金取引では、保有している資金より多くの注文を市場に出すことができます。このときの証拠金に対する注文比率を「レバレッジ比率」といいますが、レバレッジ比率が最も大きな取引所では、証拠金の200倍近い注文を出すことができます。この点は、取引量の増加につながり、証拠金取引が市場に浸透するまでの間は、基本的に買い需要として影響します。
◆ボラティリティ(値動き)の増加
初期は買い需要として影響しますが、一度買われたものは最終的には決済されるので、結果として売り注文につながります。さらに、証拠金取引のなかには先物取引が含まれており、「限月」という取引期限には必ず反対注文が出されるため、売り買い共に発注頻度も上がります。
また証拠金取引は、少しの値動きで損失額が大きくなることから、耐えられずに決済する人が増加します。
結果、ビットコインのボラティリティはより高まり、現在に至ります。
◆証拠金取引比率の高さを前提としたトレードを
これまでに解説した通り、ビットコインは現時点では証拠金取引での売り買い比率が高く、それによる少し特殊な値動きが多くなっています。
1人のトレーダーが多くの資産を動かすことができるので、1人の個人投資家の売買で1%近く値が動いた事件などもあります。大まかにいうと、短時間で急騰や急落を繰り返しやすいということです。
この点については、証拠金取引が高いことによる独特の値動きや、その攻略法に即して、今後の記事で触れていきます。