ダイエットスタディの塾長・村野に、学習スケジュールの具体的な説明を受けた晴香と母・百合子。超合理的なカリキュラムに俄然やる気が湧いてきて…。※本連載は、DIET STUDYの塾長、名川祐人氏の著書『ゼロからMARCH 10ヶ月で人生を変えたい受験生たちへ』から一部抜粋したものです。

国語に時間を注ぎ、点数が上がるイメージが持てるか?

ダイエットスタディの合格メソッド

 

ダイエットスタディには、入塾時の学力に関係なく、授業にしっかり出て復習をすれば、MARCH以上の大学に合格できる仕組みがあります。

 

【10ヶ月間で仕上げる超圧縮カリキュラム】

 

私大文系入試に特化し、配点の高い英語と暗記の社会を重視した、超合理的なカリキュラムにより、10ヶ月間で英語・社会・国語、3教科の得点を最大化することを狙います。授業では毎回必ず、復習の確認テストをおこなうので、着実に合格力を身につけることができます。

 

【少人数での対話式授業】

 

1クラスの人数は平均10人。常に講師が生徒に質問するスタイルで授業を進めます。正解して終わりではなく、「なんでその答えを選んだの?」と、その根拠も質問して、生徒の理解度を講師が把握するように努めています。緊張感のある授業で集中力が途切れず、思考力も鍛えられるので、単なる合格テクニックではない、真の学力が確実に身につきます。

 

【ゼロからMARCH合格保証制度】

 

授業で毎回おこなわれる復習の確認テストは、年間約600回。見たことのない問題は出題されず、「ちゃんとやっていれば絶対に合格できる」テストです。現役生は、このレギュラーテストの年間合格率が85%以上かつ年間出席率が85%以上であれば、MARCH以上の合格が保証され、もしMARCH以上に全滅してしまった場合、翌年は無料でダイエットスタディに通えるという制度を設けています。過去に在籍した全生徒の6割弱がこの合格保証を獲得し、そのうち約9割の生徒が、実際にMARCH以上に合格できています。

 

 

中でも村野が時間をかけて説明していたのが「ゼロからMARCH合格保証制度」で、

 

「この制度は、生徒たちのやる気・モチベーションを維持するための仕組みです」

 

と強調していた。次回の確認テストに合格するという、シンプルかつ短期的な目標さえクリアしていれば、9割の確率でMARCH以上の合格が保証される。だから生徒はみんな、日々のテストに受かることに夢中になり、自然とモチベーションが続くそうなのだ。

 

晴香は、テスト漬けになることに不安はあったが、今までに6割の生徒が獲得できたものだと聞いて、自分も合格保証をとれるのではないかと感じた。それに、毎回テストがあるのはつらそうだが、青学への合格をめざして、何からどうやって勉強をすればいいか分からない晴香にとっては、単純明快な目標があったほうが確かにやりやすそうだった。

 

そして、晴香が一番驚いたのは、「超合理的」と謳われた、「10ヶ月間で仕上げる超圧縮カリキュラム」だった。どんなふうに超合理的なのかというと、例えば、4月は週3回の全授業が英語だけだったり、逆に国語は10月まで、漢字をやるくらいで、授業がなかったりするのである。

 

英語が最も重要で、早い時期から時間をかけるべきなのは理解できる。どの大学でも試験科目になっているし、配点も高いので、絶対にできるようにならなければならない。でも、国語を本当にそこまで先延ばしにしていいのだろうか……。晴香は不安になり、

 

「国語は秋からで大丈夫なんですか!?」

 

と村野に聞いてみると、

 

「じゃあ、国語に勉強時間を注ぎ続けたとして、点数が上がるイメージを持てる?」

 

と逆に聞き返された。村野いわく、国語は、東大合格者でも点数のアップダウンがあるような、ギャンブル要素の強い科目だということであった。残り10ヶ月しか時間がない中では、ギャンブル科目よりも先に、まず確実に点数になる科目に時間をかけて仕上げるべきだというのがダイエットスタディの方針で、それが「社会」なのだそうだ。

 

社会は時間をかけて暗記さえすれば得点になるし、その点数は、国語や理系科目と比較して安定しやすい。ダイエットスタディでは、5~9月で教科書1周の授業が完了するが、確認テストは、10ヶ月で教科書5周分もおこなわれるらしい。それだけ反復するからこそ、嫌でも暗記することができ、センター試験の社会の得点率が世界史も日本史も9割程度になるだけでなく、一般入試でも武器になるという話だった。

 

かなり奇抜なカリキュラムに晴香も百合子も驚いたが、説明を聞くと、これまた合理的な考え方で感心してしまい、納得感を高めたのだった。

カリキュラムは講師の仕事を作るために組まれている!?

「でも先生、どうして、ほかの塾とか予備校は、こういうカリキュラムにしないんですか? 説明を聞いて、すごく納得したんですが……」

 

晴香は純粋に疑問に思って質問してみた。

 

「それは、さっき進路指導のところで説明したことにつながるんだけど、ダイエットスタディでは、1人の講師が3教科を教えることができるからなんだ。普通の塾や予備校は、科目ごとに講師が分かれているでしょ? もし、うちと同じカリキュラムにしたら、国語専門の塾講師は、10月まで仕事がなくなっちゃうよね」

 

「あ、言われてみれば、確かにそうですね」

 

「講師の仕事をつくるために、カリキュラムがつくられている部分が少なからずあるはずで、僕らから見るとナンセンスだね。でも、なによりも、ダイエットスタディのカリキュラムが超圧縮されているのは、『10ヶ月』で仕上げるという前提があるからだよ。これがもし3年計画の受験だったら、まずは国語力と英語を鍛えあげて、ラスト1年で社会を詰め込ませるかなぁ・・・」

 

「なるほど・・・。うわー、不安になってきますね」

 

「ん? どうしたの?」

 

「いえ、カリキュラムの話を聞いていたら、あと10ヶ月って、やっぱりすごく短くて、大切な期間なんだなって改めて思って・・・」

 

「まあそうだね。過去の生徒は大体みんな、『あっという間だった』って言うね。でも、みんなそれで合格していくから大丈夫だよ。不安になったり、つらくなったりしても、ほら、うちには『合格マインド』の授業があるから」

 

言いながら、村野は再びパンフレットの上に指を置いた。

 

「あ、本当だ・・・でも、なんですか、合格マインドって?」

 

「例えば、試験本番に緊張して実力を出せなかったり、受験勉強の途中でくじけそうになったりと、受験においては、結構メンタル面が重要なんだよね。それをなんとかしてサポートしたいなと思って、知り合いの心理学の専門家に、科学的根拠に基づいた受験生向けのプログラムを開発してもらったんだ」

 

「へぇ、なんだかすごそうですね。具体的にはどんなことするんですか?」

 

「誘惑に負けないようになるエクササイズとか、前向きな気持ちを大きくするエクササイズとか、緊張をほぐすエクササイズとか、いろいろなものを少しずつ紹介して、受験勉強に取り入れてもらってるよ。合格マインドは、授業の最後15分程度を使ってやるぐらいなので、リラックスして受けてもらえればOK。楽しみにしてて!」

これから美しい花を咲かせる姿を想像しながら…

そのほか、授業時間や授業料などの事務的な説明を含め、30分程度で村野の説明は終わった。晴香も百合子も、今まで全く知らなかった知識や、目からウロコの考え方ばかりで、あっという間に説明が終わったように思えた。

 

「高梨さんどうする? もしこの塾が自分に合うかもな、と思ってくれていたら、体験授業を受けてみない?」

 

「はい、お願いします!」

 

晴香は、ここに来る前の不安が嘘のように消えていた。それどころか、青学受験に関しても、背中を押してもらえたような気がして、村野に感謝さえしていた。なので、もちろん体験授業を断る理由はなく、むしろ、どんな授業をしてくれる塾なのか、とても気になっていた。

 

「おお、ありがとう。ちなみに、社会は世界史と日本史と、どっちでいくつもり?」

 

「世界史にしようと思ってます」

 

「分かりました。じゃあ、来週の月水金のそれぞれ夕方17時に来てください」

 

こうして晴香は体験授業の予約をし、ダイエットスタディの教室をあとにした。

 

*   *   *

 

「お母さん、せっかくだから、ちょっと井の頭公園で桜を見てから帰ろうよっ!」

 

外に出た晴香は、前を歩く百合子に声をかけた。

 

「え、来るときは興味なさそうにしてたじゃない」

 

「いいじゃん、気が変わったの!」

 

「気まぐれな子ね」

 

井の頭公園の桜は、まだ三分咲き程度だった。

 

「まだ時期が早かったわね」

 

と、百合子はがっかりしていたが、晴香は枝につく、たくさんの蕾に不思議と心を惹かれた。これから美しい花を咲かせる姿を想像しながら、スマホに蕾の写真を収めて公園をあとにした。

 

ストーリーは、事実に基づいて作成したものですが、ダイエットスタディの塾長をはじめとする登場人物の名前等は、変更しております。

ゼロからMARCH 10ヶ月で人生を変えたい受験生たちへ

ゼロからMARCH 10ヶ月で人生を変えたい受験生たちへ

名川 祐人

幻冬舎

なぜ、学力ゼロの受験生たちが、たった10ヶ月でMARCHに大量合格するのか? 口コミで人気の大学受験塾DIET STUDYがついにノウハウを公開! 塾長自らがその全貌を書き下ろした、実話に基づく受験小説 晴香(17歳)は部活に…

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