少子化にも関わらず高偏差値校の受験は、近年、ますます「狭き門」となっています。インターネットの普及で、知識や情報へのアクセスが容易になったため、受験で「勝つ」ための対策法も変わりつつあるのです。本記事では、予備校通いで「成績が上がる生徒」「上がらない生徒」の違いを紹介します。

予備校で成績を伸ばすには「自分の弱点の把握」が必要

成績を上げるために、多くの人が予備校に通います。予備校では、受講生を100人も収容できるような大きな教室で講義が行われることもあります。

 

同じ予備校で同じ講義を受けて成績を大きく伸ばす人もいれば、そうでない人もいます。受講したのが有名なカリスマ講師のすばらしく分かりやすい講義であっても、このことは変わりません。では、成績を上げられない人が出てしまうのはなぜでしょうか。実はこの理由は特に難しいものではありません。

 

成績が伸びるプロセスについて、シンプルに考えてみましょう。成績が伸びるためには、

 

①分からないこと、できないことを見つける

②知識を得たり、練習をしたりしてそれを克服する

③成績が伸びる

 

というプロセスが必要です。

 

予備校の講義というのは、②の「知識を得る」というところをカバーするものです。しかし、本来成績を上げるためには「自分はどこでつまずいているのか」、「どこができないのか」を事前に把握しておかなければなりません。知識の穴を埋めることによってのみ成績は伸びるからです。予備校で講義を受ける人のうちどのくらいの人が、自身の弱点を「正確に」把握しているでしょうか。

自分のレベルと予備校のカリキュラムの「一致」が大切

また、たとえ自身の弱点を把握できていたとしても、予備校の講義は多数を対象としているため、高学力者にとっては「授業の内容が簡単すぎて役に立たなかった」ということもあり得ます。知っていることを重ねて聞いても、成績は伸びません。

 

では、「勉強が苦手で、初めて聞くことばかりだった」という場合はどうでしょうか。すべてを吸収できてみるみる成績が上がるのでしょうか。残念ながらそんなことはありません。そこまで知識がない状態では、何を言っているのかさえさっぱり分からない、となってしまうでしょう。

 

では、予備校に通って成績が上がるのはどんな人でしょう。集団授業で成績が上がるのは、その講義がターゲットとする学力層(上過ぎても、下過ぎてもダメです)、さらにその講義で得られた新たな知識を定着させるためにきちんと復習ができた人です。

 

予備校には、教科書や参考書を読むだけでは理解が難しい内容について、分かりやすくかみ砕いたすばらしい講義を行ってくれる講師は少なくありません。問題の解き方、知識の入れ方、情報の整理の仕方を鮮やかに説明して、学力アップの方法を示してくれる講師はとてもすばらしいものです。自分のレベルが予備校のカリキュラムにぴたりと合えば、成績は上がりやすいでしょう。

「学力を上げる情報」の入手は容易になったが・・・

かつては、こうしたわかりやすい授業は有名予備校でないと手に入らないとされてきました。しかし昨今では、Web学習サービスなどのオンライン配信やDVDなどを利用することで、手軽にアクセスできるようになりました。それらの市場も拡大してきて、非常に安価に、誰でもどこでも学力を上げるための情報が手に入るようになったのです。特に近年のインターネット配信サービスの拡充は革命的ですらあります。

 

これはつまり、成績を伸ばすためのプロセスの二つ目である「知識を得たり、練習をしたりしてそれを克服する」ことへのハードルが著しく下がったということを意味しています。そして、逆にその前のプロセス、「分からないこと、できないことを見つける」ということの重要性が相対的に増したということです。これからの予備校は、弱点や課題を発見し、適切な学習法を提示するものになっていくのではないでしょうか。

「できなかった理由」を見つめれば、弱点も見えてくる

ただ、自分自身の弱点を自力で正確に見つけることも不可能ではありません。ここでは、弱点発見の方法を紹介します。

 

例えば数学である問題が解けないとき、「この問題が解けない」ということそのものは弱点ではなく、単なる事実です。その問題が解けないのには、何か理由があるはず。公式を知らないとか、計算力が足りないとか、基本となる概念の理解が足りないとか、そういう「不足したもの」を弱点といいます。

 

問題の正解、不正解ではなく、できなかった理由に注目することが弱点発見のカギとなります。自分の弱点が分かれば、それを克服することで成績は上がるはずです。

 

ある程度まで勉強を重ねてきた受験生は、自分の弱点に気づきやすくなりますから、成績も上がりやすくなってきます。

 

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