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共和党の赤に民主党の青で、議会は紫に

ピクテ投信投資顧問株式会社が、日々のマーケット情報を分析・解説します。※本連載は、ピクテ投信投資顧問株式会社が提供するマーケット情報・ヘッドラインを転載したものです。

 

注目の米国中間選挙は上院を共和党が、下院は民主党が過半数を獲得することが確実な情勢です。したがって米国議会はねじれ議会となる運びですが、ねじれ議会の誕生は市場の予想通りであり為替、債券、株式市場の動きは比較的冷静でした(図表1参照)。市場の関心は中間選挙後の展開にシフトしているように見受けられます。

米国中間選挙:民主党が下院の過半数議席を奪還、上院は共和が維持と報道

トランプ米政権の審判となる米中間選挙は米東部時間6日午後6時(日本時間7日午前8時)から開票が始まりました。下院全435議席の改選と、上院35議席(定数100)、さらに36州の知事選が行われました。

 

日本時間7日午後2時時点で、米国主要報道機関は、上院が共和党、下院は民主党が過半数を獲得することが確実の情勢であると報道されています。

どこに注目すべきか:中間選挙、ねじれ議会、ヘルスケア

注目の米国中間選挙は上院を共和党が、下院は民主党が過半数を獲得することが確実な情勢です。したがって米国議会はねじれ議会となる運びですが、ねじれ議会の誕生は市場の予想通りであり為替、債券、株式市場の動きは比較的冷静でした(図表1参照)。市場の関心は中間選挙後の展開にシフトしているように見受けられます。

 

中間選挙は接戦、激戦の州が多く、各党の最終的な議席獲得数が判明するには時間が必要と見られます。ただ、市場がリスクシナリオとしていた与党共和党の大敗(①上院で過半数を獲得できない、もしくは②上院で過半数を確保するも下院で大差をつけられて敗退)は回避できる見込みで、イベントリスクは乗り越えた格好です。

 

ただ、あくまで現段階では、市場の反応は気迷い気味で、悪材料出尽くしのようなエネルギーは感じられません。もちろん米国の選挙の話であり、今晩の米国株式、債券市場の動向を確認する必要があることや、そもそも中間選挙の最終結果は今後を待たなくてはならない段階である点は差し引いて考えるべきです。

 

それでも動きにくい要因として、今回の中間選挙の明確な勝者が特定しにくい点があげられます。下院で8年ぶりに過半数議席回復と祝福ムードの民主党ですがネックもあります。例えば、上院ではテキサス州で、健闘はしたものの、議席が奪えませんでした。民主党の次の顔として期待が高いベト・オローク氏が共和党の現職テッド・クルーズ氏に敗れています。保守色の強いテキサス州で民主党は若い力で挑みましたが、牙城を崩せませんでした。また、上院での現職議席を確保するため多額の選挙資金を投じたとされるノースダコタやインディアナ州で共和党に議席を奪われています。

 

知事選でも、大統領選挙で行方を左右する州のひとつであるオハイオなどで共和党が知事のポストを獲得しています。2年後の大統領選挙に不安の残る結果と見られます。

 

一方の共和党は不支持が支持を上回るトランプ大統領を前面に押し出す(苦しい)選挙戦でした。上院は過半数を確保できそうですが、改選議席のほとんどが民主党という有利な条件に助けられた面もありそうです。

 

出口調査で選挙の争点、米国が直面する問題について問われると、各報道機関の結果を見てもヘルスケアがトップとなっています。国民皆保険を目指したオバマケアの行く末に米国民の関心が高いようです。共和党が取り組んだ減税など経済問題への関心は相対的に低く、選挙後の議会運営に見直しが迫られる可能性も考えられます。

 

ねじれ議会となると、法案成立の遅れ、停滞が懸念されます。静観を維持しているモラー特別検査官のロシア疑惑も気になるところで、今後の動向に注目しています。

 

[図表1]米国10年国債利回り円(対ドル)レートの推移

出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成

 

[図表2]出口調査による18年米国中間選挙の関心事項

ABCニュースのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成
ABCニュースのデータを使用しピクテ投信投資顧問作成

 

(2018年11月7日) 

ピクテ投信投資顧問株式会社
マーケティング本部 情報サービス部 

日系証券会社のシステム開発部門を経て、外資系運用会社で債券運用、仕組債の組み入れと評価、オルタナティブ投資等を担当。運用経験通算15年超。ピクテでは、ストラテジストとして高度な分析と海外投資部門との連携による投資戦略情報に基づき、マクロ経済、金融市場を中心とした幅広い分野で情報提供を行っている。経済レポート「今日のヘッドライン」を執筆、日々配信中。CFA協会認定証券アナリスト、日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)

著者紹介

ピクテは1805年、スイス、ジュネーブにおいて会社創設以来、一貫して資産運用サービスに従事し、運用サービスに特化したビシネスモデルを展開してまいりました。信用格付ではフィッチ・レーティングスからAA-の格付けを取得しております(2018年5月末現在)。注:上記の格付はピクテ・グループの銀行部門の債務の信用に対するもので、運用部門や運用能力に関するものではありません

1981年、日本経済や株式市場の調査を目的に東京事務所を設立しました。その後、1987年から機関投資家を対象とした資産運用サービス業務を開始、1997年には投資信託業務に参入し、運用資産総額は2.11兆円となっています(2018年6月末現在)。外資系運用機関の大手の一角として、特色ある資産運用サービスをお届けしております。

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