今回は、子どもたちと一緒に日常生活の中で「集中力」を磨く方法を見てきます。※本連載は、子どもたちのやる気を引き出し、考える力をはぐくむ"しつもんメンタルトレーニング"を考案したスポーツメンタルコーチの藤代圭一氏が、子どもの力を伸ばす声がけ・接し方などについて紹介していきます。

「聞きたくない音」の中で、集中力を保つことは可能?

「試合の前に好きな音楽で気分を盛り上げています」

 

大好きな音楽を聴いて自分の気分を盛り上げてから試合に臨むことで、いつもよりも集中して取り組むこともできます。

 

けれど、日常から「好きな音楽」にしか耳を傾けていないとしたら、ちょっと気をつけた方が良いかもしれません。

 

試合中には自分が聞きたくない音もたくさん耳に入ってきます。

 

それはヤジかもしれませんし、相手選手からのプレッシャーかもしれません。

 

これは日常生活でもおなじ。

 

電車の中や街を歩いていると、あまり聞きたくない音が聞こえてきます。

 

お母さんが怒っていたり、となりの席の人がうるさかったり、スマートフォンから音楽が漏れていて、気になるかもしれせん。

 

そうした好ましくない状況の中からでも、自分の集中力を保つ練習を日常生活の中でしているのとしていないのでは、試合で大きな差となって現れます。

 

「ここで集中!」

 

「集中力を切らすな」と叫んだりしているが、

 

私は、集中力はそんなに簡単に

 

ギアチェンジできるとは思えない。

 

――羽生善治 (将棋棋士)

 

例えば、

 

人ごみの喧噪の中にいても、風の音に耳を傾けてみる。

 

賑やかな電車の中で、電車と壁の間に起きる音に耳を傾けてみる。

意識して「聞く」ことで、集中力を磨く

「集中しなきゃ」と思ってもなかなか集中できませんが、何か別の行動に置き換えると、集中力を磨くことができます。

 

怒った口調や、大きな音、テレビやスマートフォンから流れる音は刺激が強いので、自然に耳が傾くものです。

 

一方で、

 

川のせせらぎや波といった自然の音。

家の中にある時計の「カチカチ」という音は意識しないと聞こえないかもしれません。

 

子どもたち選手と、意識して「聞く」ことで集中力を磨きましょう。

本連載は、メンタルトレーニング代表のメンタルコーチ、藤代圭一氏が運営するサイト、「しつもんメンタルトレーニング」に掲載されたコラムより転載・再編集したものです。サイトはこちら⇒http://shimt.jp/

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