自分をもっとよく知れば、望む未来へと舵を取れる
紅茶のことを知っていれば、自分の好みに合わせて、いま必要な香りや味を楽しめるように、自分自身のことをより知ることによって、望む未来へ、自分の舵を自分で取ることができます。
「10年後、どんな自分になっていたい?」
「どんなときに、幸せを感じる?」
「どんな人と一緒にいると、心地よい?」
自分に問いかけ、自分と向き合い、自分のことをより知ること。
「自分のことで、知っていることは何ですか?」
その問いかけの答えをノートにたくさん書き込んでみると、改めて客観的に、自分のことを知るきっかけとなります。
そして、おなじように、子どもたち選手の力をいまよりもさらに引き出したければ、彼らのことをより「知る」ことが重要です。
自分のことさえ、意外と自分では知らないもの。
どんなときに幸せを感じ、
どんなときに怒りを持ち、
どんなときに悲しい気持ちになるのか。
どんな口ぐせをつぶやいていて、
どんな仕草を好み、
どんな表情で人と話しているのか。
自分を知る時間を作ると同時に、子どもたちのことをより知る時間を改めて作ることが大切です。
一番難しいことは自分自身を知ることであり、
一番易しいことは何もしないで助言だけ与えることである。
――タレス(ギリシャの哲学者)
子どもの行動だけ見るのではなく、行動した理由を探す
僕らがよくやってしまう過ちは、子どもたちの行動だけを見て、知ったつもりになっていること。
「彼は気が短い」
「集中力が続かない」
「やる気を感じない」
そうした行動だけで判断するのではなく、
どうしてあの時、怒りを感じたのか?
なぜ、今日は集中できないのか?
最近、やる気がない原因はなんだろう?
と、その理由を探してみること。
そして、さらに知るために効果的なのは、本人に実際に聞いてみることです。
「彼はどんなことを考えていますか?」
そう問いかけられた際に、
「たぶん」
「きっと・・・」
「おそらく」
こうした言葉が出てくる時は、子どもたちのことを「知っている」とは言えないかもしれません。
「どんな自分になりたい?」
「最近、どんなことで困ってる?」
「今日の試合で、どんなことを感じた?」
彼らの本当の考えや感じたことは、僕らの頭の中ではなく、彼らの中にあります。
私たちは何を知っているのか?
子どもたちに問いかけ、彼らのことをより知ることで、さらに彼ららしく輝く環境を整えましょう。