不動産市況・地域などによって利回りは全く異なる
カナガワ君 「返済後利回り」は2%以上が目安なんですよね。じゃあ、表面利回りや実質利回りはどれくらいあるといいんですか?
先生 利回りの目安については、そのときの不動産市況や購入するエリアによって全然異なるんだ。リーマン・ショックから民主党政権時代だった2008年~20012年頃までは日本経済も非常に暗く、不動産市況は暴落していた。そのため、表面利回り10%以上は当たり前、都市部の優良物件でも15%や20%という高利回り物件もたくさんあったんだ。
カナガワ君 え、そんなに高い利回りだったんですか!?
先生 そうなんだ。でも、2012年12月からアベノミクスが始まり、景気は回復。不動産価格も上昇し、利回りはどんどん下がっていることは知っているよね。「LIFULL HOME'S」が運営する「見える! 賃貸経営」(http://toushi.homes.co.jp/owner/)というサイトでは、空室率や利回り、家賃相場など、サイト内の物件からさまざまなデータを調べていて、関東の利回りは次のようになっているんだ(2017年11月6日時点)。
[図表]
カナガワ君 関東だけでもこんなに違うし、物件の種類によっても違いますね。
一概に「何%がいい」とはいえないが・・・
先生 そうなんだ。利回りは高いに越したことはないけど、一概に「何%がいい」というのは難しい。そのなかでも目安にできるのが、「返済後利回り」なんだよ。物件価格、自己資金、借入期間、借入金利によって「資金計画」は人それぞれだけど、「返済後利回り2%以上」が手残りするか、必ずチェックしてほしいね。