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スリランカのマンション市場が活況、バブル崩壊の懸念も

スリランカの高級マンションが、外国人投資家からの注目を集めている。スリランカ不動産の需要の高まりについて、現地スリランカの報道をお伝えします。

デベロッパーのターゲットは「中産階級」にシフト

高級マンションの増加、低金利、そしてスリランカ国内のマンション購入者の増加は、何年も続いてきた不動産市場の動向だ。しかし、最近様相が変わってきた。金利が上昇し、多くのデベロッパーはターゲットを中産階級にシフトし、政策緩和により外国人に不動産の自由保有権が与えられたことにより、新たな関心が引き起こされている。

 

不動産投資は価格の変動が少なく、多くの国で人気があり信頼できる資産防衛方法だ。以下が、不動産コンサルタント、不動産代理店、デベロッパーがスリランカのマンション市場で注目されると考える大きなトレンドだ。

 

●中産階級:成長の新しい原動力

 

デベロッパーは、都心近くのマンションへの中産階級の需要の高まりに応えるべく、路線変更を行っている。不動産コンサルタント会社のJones Lang LaSalle(JLL)は、中間所得者向けのマンション(1平方フィートあたり26,000~35,000ルピー)の需要が増加していることを明らかにしている。

 

コロンボとその郊外の土地価格の上昇により、マンションは中産階級家庭にとって魅力的な選択肢となった。「人々は家を建てるために土地を買う余裕はない」と不動産業者AcquestのChandaka de Soysaは言う。マンションは学校、エンターテインメント施設や主要道路へのアクセスが良い。これは通勤通学を考慮する中産階級の住宅購入者にとって重要な問題だ。国内最大級の中産階級向け不動産開発会社Prime Landsは、少なくとも年5,000戸の需要を予測している。John Keells Holdingsでレジャーおよび不動産部門の理事をしているKrishan Balendra氏は年間2,000戸の販売は少ないと述べ、今後は過去10年間のバンコクやクアラルンプールと同様の成長率を見込んでいる。

 

●高級マンションの需給不均衡が発生する可能性も

 

高級マンション市場に対する中央銀行とマンションデベロッパーの異なる見解は、スリランカの高級マンション市場がバブルに向かっているかという議論を新たにした。「高級不動産市場に『減速』はない」とJLL LankaのSteven Mayes代表取締役社長は言う。

 

しかし、新築マンションが完成するペースと、短期需要との不一致によりマンションの売れ残りが長引く可能性がある。「需要が追いつくのを待つため、建設ペースを遅くすることで修正できる」とMayes氏は言う。JLLは、今後2〜3年間で3,740戸のマンションを完成させる見込みだ。AltairとShangri-Laは入居可能な高級マンションの3分の2以上を販売した。「高級マンションの開発では、入居可能な部屋を売却することが重要だ」とde Soysa氏は述べた。

2016年、4年ぶりに金利引き上げを行った中央銀行

●価格は上昇するもペースは鈍化

 

戦争終結後の低金利は、投資資産としての不動産へ新たな関心を呼び起こした。中央銀行は2016年中頃、4年ぶりに金利を引き上げ、その後3ヵ月間でさらに3回利上げを行った。

 

建設コストは上昇したが、需要は引き続き強い。「需要が供給を上回り続けており、価格は引き続き上昇するが、ペースは過去12ヵ月間より鈍化する」とMayes氏は言う。

 

●ポートシティが「高級不動産」としての新たな投資先へ

 

コロンボの新たなダウンタウンとなるポートシティは、モナコと同じ大きさの区域でコロンボ沖を埋め立てて建設される。完成時までに21,000戸のマンションを建設する予定で、「完成すれば、コロンボは一変するだろう」とMayes氏は言う。

 

269ヘクタールの埋立地は、150〜200億ドルの投資を誘致する見込みだ。専門家によると、インド、パキスタン、バングラデシュをはじめとする南アジアの高所得者がポートシティの不動産投資の主要ターゲットとなる。「スリランカを世界の不動産指数の中で押し上げる要因になるだろう」とMayes氏は語る。

 

●外国資本の不動産市場への流入増加

 

現在、マンションの90%は居住者と在外スリランカ人によって購入されている。デベロッパーは、コロンボが南アジア最大の国際都市として成長している魅力を利用し、外国人にマンションを売却しようとしている。

 

2017年の政府予算はより多くの外国人を引き付つけるため、外国人がスリランカの銀行からマンション価格の40%を借り入れ可能にすることを提案した。Mayes氏によると、障壁の緩和はすでにインド、中国などの東アジア諸国から関心を集めている。「一部の規制は緩和されているが、他の規制はまだ可決されていない。外国人をスリランカに引きつけるためには、まだ多くの課題がある」とMayes氏は述べた。

『ECHELON(エシュロン)』は、スリランカの三大ビジネス誌のひとつ。著名な経営者・ビジネスパーソンのインタビュー記事から、同国の金融・経済・投資・不動産などの最新事情、ラグジュアリーなアイテムやライフスタイル等の記事を幅広く掲載。経営者層やハイクラスなビジネスパーソンなど、同国の物的・知的富裕層を多数読者に抱える。(写真はチェアマンのChanna De Silva氏)

著者紹介

連載現地経済メディアの記事を独占翻訳! スリランカ金融経済&ビジネスの最新事情

この記事は、GTACが提携するスリランカのメディア「ECHELON」が2017年7月23日に掲載した記事「Five Trends in Sri Lanka’s Condo Market」を、翻訳・編集したものです。

 

 

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