前回は、医学部受験で重要となる「基礎知識」を取り上げました。今回は、受験生の成績を大きく上げる「勉強の進め方」を見ていきます。

授業内と自習時間で身に付けるべき内容を明確に分ける

個別指導の授業内でするべきことと、自習時間に身に付けるべきことは違います。講師がしっかりと向き合って授業を行う時間は大切なものですが、同様に自習時間に取り組んだことや、取り組み方によって成績は大きく変わってきます。

 

授業中には授業でしかできないことをすべきです。講師が見ているからこそできることがあります。例えば、弱点や分かっていないところ、つまずいているポイントを見つけ出して修正したり、正しい考え方を教えてもらうのは、プロが一緒にいる授業のほうが効果的です。既述のとおり、弱点は自分では見つけにくいものだからです。

 

ただ、「弱点を見つけ、正しい考え方が分かったら、それでおしまい」というわけにはいきません。自分で反復して、定着させる必要があるのです。ですが、新しいことを学ぶことに対して、復習は地味で面白みに欠ける行為に映りがちです。復習は、基礎技術のトレーニング同様、ないがしろにされがちな傾向があります。

 

ですから、一日のスケジュールを組む際には、授業時間以外の自習の内容、トレーニングの内容まで細かく設定し、その進捗を確認していきましょう。

 

授業で行うべきことは授業中に押さえる、自習で定着させるべきことは自習時間で定着させていく。それらを明確に分けて計画するほうが効率的で、成績向上のペースが上がります。

一人ひとりに適切なものを「処方」できる個別指導

ここで少し、集団指導と個別指導の違いについてお話しします。

 

個別指導形式の授業は、単に知識を伝達するだけのものではありません。

 

どういうことができていないのか、どこが穴なのか、なぜ答えに詰まってしまうのか。逆に、できているところはどこなのか。こうしたことを一つひとつ把握する。それによって生徒にしてもらわなければならないことを判断し、適切な「処方」ができるのです。病院でドクターが患者さんを診て、診断をし、処方箋を出すのと似ています。

 

一方で大人数を対象とした集団指導形式の授業は、どうしても知識を伝達するというところに終始してしまいます。でも、知識を得るだけでよいのならば、本を読んだほうが早いのではないでしょうか。あるいは、近年広がってきた動画授業でも良いかもしれません。

 

受験生の時間は限られています。受験に必要な情報を得るためだけに、予備校までの往復に時間を使うのは、やはり時間がもったいないものです。

 

個別指導における授業は、単に知識の伝達ではなく、1対1で生徒にとって本当に必要なものを見極め、それに対応する考え方や学習内容を提示します。時には学習に対する動機づけを個人に対して行うという点で集団授業とは大きく異なります。

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