年間5000万円の利益を上げるスイングトレーダー
Gさん( 兵庫県在住の兼業トレーダー)
Gさんは、国内からアジア諸国へ工作機械を輸出する貿易会社を経営している40代の男性だ。海外とビジネスを行なう企業にとって、為替変動は頭を悩ます要因のひとつ。というのも、商取引はほぼ外貨で行なわれており、海外で得た利益は決算時期などに合わせて、外貨を売って円を買う取引(円転)をする必要がある。しかし、円転のタイミングで円高が進んでいれば、回収した代金は円建てで目減りすることになり、業績には悪影響を及ぼす。その為替リスクを軽減させるため、多くの企業では、円安だと思われる時期に「為替予約取引」を行なっている。Gさんは、その為替予約取引を通して相場観を磨き、FX取引でも利益を積み上げている。
株式投資に感じた「情報格差」の問題
資産運用歴は長いのですが、最初からFXでスタートしたわけではありません。最初は株式投資からでした。
ただ、株式投資を続けているうちに、なんとなく、「株式投資は不公平なのかもしれない」と思い始めたのです。
何が不公平なのか。それは情報格差の問題です。いまでこそ、インターネットを通じて、株式関連でもFX関連でも、さまざまな投資情報がほぼリアルタイムで、われわれ普通の個人投資家にも入ってくるようになりました。その意味では、もう個人投資家とプロの機関投資家とのあいだの情報格差は、ほとんどなくなったように見えます。
ただし、それはあくまでも表向きの話です。これは自分でも確認を取ったわけではないのですが、株式投資の場合、どうも裏側では情報のモレがあるように思えます。実際、いまでもインサイダー取引が時々、問題になって、逮捕者が出ることもあります。ということは、どこかで特定の市場参加者だけが儲かるような情報が流れていて、実際に儲けている投資家がいるのです。そして、そうした情報が私たち一般の個人投資家のところまで下りてくることはありません。
投資した会社が倒産し、株券がただの紙切れに・・・
そう考えたら、株式投資はそのようなインサイダーに近い情報を握っている特定の投資家だけが大きく儲かるしくみになっており、それはあまりにも不公平だと思うようになったのです。
そう思うようになった瞬間、株式投資に対する興味が失せていきました。それに、自分が株を買っていた会社が倒産して、株券がただの紙切れになるという経験もし、さすがに、もう株式投資はやりたくないという気持ちになってしまいました。そうしてFXに注目するようになったのです。