前回に引き続き、失業中の生活などを支援する「雇用保険」のしくみを見ていきましょう。今回は、雇用保険の額と受け取りに関して詳しく説明します。※本連載は、社会保険労働保険手続きや給与計算等に関するアドバイスを行う、社会保険労務士法人小林労務管理事務所の著書、『これ一冊でぜんぶわかる!年金のしくみともらい方2017~2018年版』(ナツメ社)の中から一部を抜粋し、ややこしい年金制度の「しくみ」と、年金の正しい「もらい方」について分かりやすく説明します。

「失業保険」「高年齢求職者給付金」の金額と給付日数

前回の続きです。

 

基本手当(失業保険)と高年齢求職者給付金は、受け取ることができる1日の金額(基本手当日額)を計算し、その金額の受け取ることができる日数(給付日数)分を受給できます。

 

基本手当日額の計算は、退職日の年齢によって異なります。まず、退職直前の6か月の賃金を平均して、1日の賃金額を計算します。その1日の賃金額と退職日の年齢によって定められた45%から80%の割合を掛けて、受け取ることができる1日の金額(基本手当日額)を計算します。

 

こうして算出した基本手当日額に、退職日の年齢や勤続年数によって定められている受け取ることができる日数(給付日数)を掛けた額が、基本手当(失業保険)や高年齢求職者給付金としてもらえる金額です。

 

[図表1]60歳以上65歳未満の人の基本手当日額と給付日数

 

[図表2]65歳以上の人の高年齢求職者給付金の給付日額と給付日数

 

<ちょっと補足>

基本手当(失業保険)の延長制度

基本手当(失業保険)の場合、退職後に病気やケガによってすぐに求職活動ができないときにハローワークに申し出れば、受け取ることができる期間の1年を最長4年まで延長することができます。

給付金を受け取るには「失業の状態の確認」が必要

基本手当(失業保険)と高年齢求職者給付金をもらうためには、最初にハローワークに行って求職の申込みをしますが、そのあとも失業していることをハローワークに確認してもらわないと、受け取ることができません。

 

基本手当の場合は、求職の申込みをすると、4週間ごとにハローワークに通う日が決められます。これを失業認定日といいます。

 

この失業認定日にハローワークに行き、失業の状態を確認してもらいます。その4週間に次の仕事を探すなど求職活動を2回以上行うことが必要です。そうして4週間に1回、基本手当の支払いを受けることができるのです。給付金は、給付日数を28日分(4週間分)ずつに分けて受けられます。

 

高年齢求職者給付金の場合も、失業認定日を決めてもらいます。ただし、基本手当のように4週間ごとではなく、高年齢求職者給付金の場合は、求職の申込みのあと、失業認定日は1日だけ決まります。支払いも基本手当ように4週間ごとに28日分(4週間分)ずつ支払いを受けるのではなく、一時金として支払いを受けます。

 

なお、基本手当と高年齢求職者給付金を受け取ることができる期間は、原則として退職日の翌日から1年です。

 

<ちょっと補足>

受給期間の延長制度

基本手当(失業保険)には、受け取ることができる期間を延長できる制度がありますが、高年齢求職者給付金には延長制度はありません。

これ一冊でぜんぶわかる! 年金のしくみともらい方2017~2018年版

これ一冊でぜんぶわかる! 年金のしくみともらい方2017~2018年版

社会保険労務士法人 小林労務管理事務所

ナツメ社

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