働くシニアを助ける「高年齢雇用継続基本給付金」のしくみ

今回は、働くシニアを助ける「高年齢雇用継続基本給付金」のしくみを説明します。※本連載は、社会保険労働保険手続きや給与計算等に関するアドバイスを行う、社会保険労務士法人小林労務管理事務所の著書、『これ一冊でぜんぶわかる!年金のしくみともらい方2017~2018年版』(ナツメ社)の中から一部を抜粋し、ややこしい年金制度の「しくみ」と、年金の正しい「もらい方」について分かりやすく説明します。

支給される人の条件と、受け取る際の注意点

60歳から65歳になるまでの間に老齢厚生年金を受け取ることができる人が退職せずに会社に勤務している場合で、給与額が低下した場合は、ハローワークから高年齢雇用継続基本給付金を受け取ることができる可能性があります。

 

ただし、高年齢雇用継続基本給付金を受け取ることができる場合は、老齢厚生年金のほうが一部支給停止されます。

 

ハローワークで高年齢雇用継続給付金の手続きをする際に定める60歳前の賃金と60歳以降の標準報酬月額を比べて、60歳以降の標準報酬月額が75%未満に低下している場合に、最大で6%老齢厚生年金が支給停止されます。

 

[図表1]支給停止率と支給額の例

 

<ちょっと補足>

高年齢雇用継続基本給付金の支給対象期間

60歳に達した月から65歳に達する月までです。ただし、60歳時点において、雇用保険加入期間が5年未満の場合は、雇用保険加入期間が5年となるに至った月から支給対象期間となります。

老齢厚生年金が一部停止される場合も

なお、在職老齢年金のしくみで、老齢厚生年金が一部支給停止される場合もあります。そのため、高年齢雇用継続基本給付金を受け取ることによる老齢年金の支給停止と在職老齢年金のしくみによる老齢年金の支給停止が両方行われます。

 

[図表2]老齢年金と高年齢雇用継続給付金を加味した最適賃金

「お客様の立場で次の次を考え、最良の労務管理を提供する」をモットーに、社会保険労働保険手続きや給与計算、人事労務に関するアドバイスなどを行う社会保険、労務管理の専門家集団。東京・千代田区麹町の事務所で各種セミナーを定期的に開催している。

主な著書:『DCプランナーのための社会保険ハンドブック』(株式会社きんざい)、『中小企業のための人事・労務診断ハンドブック』(日本経済新聞社)ほか。

著者紹介

連載「年金」にかかる保険料と税金…正しいもらい方とは?

これ一冊でぜんぶわかる! 年金のしくみともらい方2017~2018年版

これ一冊でぜんぶわかる! 年金のしくみともらい方2017~2018年版

社会保険労務士法人 小林労務管理事務所

ナツメ社

年金は請求しなければ受け取ることはできません。自分は、いくら受給できるのか。本書では、計算式や支給例も掲載しながら、老齢年金、遺族年金、障害年金を丁寧に図説します。ややこしく、わかりにくい年金の「しくみ」と「も…

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