「為替はゼロにならないから」と下落幅を見誤る
FXは、株式投資で株価がゼロになるのと違い、為替がゼロになることはありません。為替は一定の幅で変動を繰り返し、一方に振り切れることはありませんが、Eさんはそこに「落とし穴」があったと実感しています。
株式投資で一定の利益を上げた経験があったEさんは、2014年にFXに初挑戦。当時、ポンド/円の通貨ペアは1ポンド=200円に迫ろうかというときでした。しばらくしてポンドは反落しますが、180円を下回り再び上昇したため、1ポンド=185円で2万ポンドを買い注文。買えるだけのポンドを買った結果、レバレッジは20倍でした。
その後、ポンドは190円近くまで戻したものの再び反落。180円を下回り含み損(確定していない見込みの損失)を抱えてしまいました。しかし、そのときでもEさんは、「いつかは戻る」と楽観していました。為替はゼロになることはないため、下落幅も限定的であると思い込んでいたのです。
Eさんはそのまま意地になってポンドを所有し続けた結果、ポンドは一方的に値下がりし、1ポンド171円でロスカット(強制決済)。20万円ほどの資金はわずか2万円ほどしか残りませんでした。Eさんはレバレッジの怖さを改めて知ることになりました。
予測が外れたら、ロスカット前に損切りなどで対処
[下落幅を見誤ってしまったEさん]