今回は、全国的な広がりを見せる空き家・古家再生の需要について、その現状を見ていきます。※本連載は、収益不動産経営コンサルタントの三木章裕氏と、一般社団法人全国古家再生推進協議会の理事長などを務める大熊重之氏の共著、『儲かる! 空き家・古家不動産投資入門』(フォレスト出版)の中から一部を抜粋し、「空き家・古屋物件」の選び方&買い方を、事例をもとに探ります。
一般社団法人となって以降、需要は全国規模に
全古協の本部は関西にありますが、一般社団法人として立ち上げてから、必然的に関東にも需要が出てきました。そのおかげで、初めは関西を中心に空き家・古家再生をしていたのですが、設立後すぐに全国規模になりました。
関東でも関西でも、ほか全国どこでも基本的に仕組みは同じです。最初にセミナーにお越しいただいて、より具体的に空き家・古家再生投資に興味を持った方は、オンライン講座を受講して、その後物件見学ツアーに参加します。関東では関西に遅れて半年後に活動を開始しました。現在ではプランナーが30名になっています。その中の事例を紹介します。
少ない初期費用、高い利回りなど多くのメリットが
最初にセミナーに参加したTさんは30代半ばの男性で、不動産投資の経験はまったくありませんでした。ほかの参加者同様に不安を抱いて参加したが、それ以上に何か始めなければという思いと、その対象として不動産が良いのではないかというところまで絞り込み、さまざまな不動産投資の中で、空き家・古家再生投資を検討していました。
その理由はいくつかありますが、初期に必要な金額が小さいこと、利回りが良いこと、リフォームしだいで大きく物件の状態が変わることに楽しさを感じているということでした。
セミナー参加後にTさんと個別でお話をさせていただき、物件見学ツアーに何度でも参加したほうがいいこと、ほかの方が取り組んでいる事例を数多く確認し、業者任せや人任せ(今回の場合は我々)ではなく、自身で自信を持って判断ができるまで何度でもツアー体験をしたほうがいいことを伝えました。
物件見学ツアーでは、実際に販売されている物件を複数見学しますが、その道中では、その前の物件見学ツアーですでに購入されている物件も見学します。工事前、工事中、完成物件と状態はさまざまです。
この話は次回に続きます。
株式会社大阪賃貸不動産経営研究所
所長
収益不動産経営コンサルタント
収益不動産経営コンサルタント。一般社団法人日本不動産コーディネーター協会理事長。一般社団法人全国古家再生推進協議会顧問。指導先の資産形成額が300億円以上にのぼる、不動産による資産づくりの専門家。喜ばれる大家の会事務局長。
大阪中心に親の代から不動産業・大家業を営み、アパート・マンションの経営については、一般社団法人日本不動産コミュニティー(J-REC)の浦田健氏に師事、大阪にてパートナーコンサルタントとして活動。一般のサラリーマンでも無理なくできる資産形成としての不動産投資のノウハウを伝授している。特に、現在は全国に1000万戸を超えるといわれる「空き家」を活かして手軽に収益化するノウハウを提供。「空き家」という社会問題の解決し、住まいを確保することが困難な人々と投資家をマッチングして、たくさんの人を豊かで幸せにすることをミッションに日々邁進している。
著者プロフィール詳細
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連載事例解説!「空き家・古屋物件」の選び方&買い方
一般社団法人全国古家再生推進協議会理事長
一般財団法人日本不動産コミュニティー講師
株式会社オークマ工塗代表取締役
オークマグループCEO
1966年生まれ。町工場が密集する東大阪市で、父親から引き継いだ部品塗装の会社を引き継ぐも、下請けから脱却できない不安を抱える。そんな時、空き家・古家不動産投資を知り実践、資産を築く。同時に、周辺の中小零細企業の経営者も収入源と将来の不安に悩まされていることに疑問を感じ、空き家・古家不動産投資で別の収入源をつくることを提案し協議会を立ち上げる。
現在では、会社経営のほか、自らも大家業をしながら現在までに350棟以上の古家再生をし、中小企業経営者、サラリーマン、主婦まで多くの大家を生み出している。
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