前回は、賃貸経営の目的で異なる「収支計画」の注目点を取り上げました。今回は、新築アパートの購入や建築にまつわる「初期費用」の概要を見ていきます。

諸費用は「購入価格の7~10%程度」が目安

新築アパートの購入や新築では、初期費用がかなりかかります。土地や建物の購入代金や建築費だけでなく、諸費用も確認しておきましょう。

 

諸費用の合計額の目安は購入価格の7〜10%程度です。主なものを挙げておきます。

 

〈仲介手数料〉

物件の売買を仲介した不動産会社に支払う手数料です。物件価格が400万円以上であれば、上限額が物件価格×3%+6万円(税抜き)とされています。

 

例えば、物件価格が売買価格1億円の場合、1億円×3%+6万円=306万円(税別)となります。

印紙税は「契約書に記載する金額」が基準

〈印紙税〉

印紙税は、売買契約書やローンを借りる際の金銭消費貸借契約書(ローン契約書)に印紙を貼って納める税金です。

 

売買契約書に貼る分は売買契約の際に支払い、決済時にはローンに関わる金銭消費貸借契約書の分を支払います。

 

金額は、契約書に記載する金額が基準となり、売買契約書と金銭消費貸借契約書では金額が異なります。

 

[図表]印紙税の税額

※不動産売買契約書の印紙税額の軽減については、平成30年3月31日まで(ただし、延長の可能性あり)
※不動産売買契約書の印紙税額の軽減については、平成30年3月31日まで(ただし、延長の可能性あり)

 

〈建物の消費税〉

新築の建物には消費税がかかり、販売価格に含まれています。税率は現在8%で、建物価格が5000万円ならば400万円になります。

 

この話は次回に続きます。

「コンパクトアパート」ではじめる超ローリスク不動産投資

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山上 晶則

幻冬舎メディアコンサルティング

2016年3月に不動産調査会社「タス」が行った調査によると、首都圏賃貸アパートが「空室率30%超」となっています。今後もさらに日本の人口減少は続き、その一方で貸家着工数は増え続けているため、多くの不動産オーナーが空室…

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