毎月一定額購入する「積み立て投資」が最も安全!?
仮想通貨投資には、積み立ての他、レバレッジ取引(証拠金を預けて、証拠金の何倍もの価格の取引をすること)、短期トレード(仮想通貨をいろいろ交換して利益を上げること)などがありますが、レバレッジ取引はほとんどの人は勝つことができないからマーケットが成り立ちますし、短期トレードの場合は価格ばかり気になり、投資のプロたちが仕掛けてくる価格の上下で勝てる人はほとんどいません。
特に日本人は基本的に投資に慣れていないので、毎月一定額購入するような積み立てが一番向いていると思いますし、無理なく継続できるよい方法だと思います。
それに、仮想通貨は皆さんが思うよりボラティリティ(価格変動)が大きいため、高値掴みをしてしまうときもあるでしょうし、逆に言えば投資時期をずらすことで、安値で買えることも出てくるので、結果的に平均購入単価が安くなります。
これはドルコスト平均法と言って、平均的に同数量を交換するよりも有利になる投資法と言われています。
相場の格言に「頭と尻尾はくれてやれ」というものがあり、誰にもどこが高値でどこが底値なのかはわかりません。
その点毎月一定の投資金額を決めて投資していく方法であれば、何も考えずに作業的に買っていくことになりますので、投資に慣れていない人にとってはとても簡単な投資法と言えるのではないでしょうか。
しかも自然とドルコスト平均法を使うことになるので、リスクも下げることができますし、仮に暴落してもあせらなくて済みます。
「価格が上がる傾向にある」仮想通貨には特に有効
少し例を挙げてドルコスト平均法がどうして有利なのかを見てみましょう。わかりやすいように、以下の図表のように毎月5000円を積み立てたと仮定します。
[図表]ドルコスト平均法とは
コイン価格は毎月変動しますので、仮に始めた月のコイン価格が1000円なのに、その後下落してしまい最安値が600円だったとしたら、真ん中の数値は800円になりますが、平均購入単価は700円台まで下がりますので、その価格より上がれば利益となります。
長期で考えれば考えるほど、仮想通貨のように価格が上がる傾向がある場合は特にドルコスト平均法は効果を発揮します。
ですが、これが毎月一定額ではなく、「今月は余裕があるから多めに」「今月は余裕がないから少なく」と、購入金額が一定にならないと高値のときに多く購入したり、安値のときに少なくしか購入できなくなり、平均単価が上がってしまう可能性がありますので、ぜひ毎月一定額の購入をお勧めしたいと思います。
たったこれだけのことで、最終的に大きな差となりますので、ボラティリティが大きく今後上がる可能性が高い場合、ドルコスト平均法はかなり有利な投資法と言えます。相場をやるうえで一番大切なのが欲と恐怖のコントロールです。
例えば、自分が買った仮想通貨が上がっているときは「もっと買っておけばよかった」そう思ってしまうと、次上げてきたときに焦って追加購入し、購入したとたんに暴落ということもよくあります。
さらに、暴落したときは損が出るのが怖くて、少しでも損害を抑えたいと思って、自分が買ったときの価格より低い位置で換金してしまい、換金したとたんに高騰し、「どうして売ってしまったのだろう……」ということがよく起こります。
それほど欲と恐怖をコントロールするのは難しいということです。そういう理由からも、相場に慣れていない未経験の方でも気軽に参加する方法としては、毎月一定額を購入していく方法がベストだと思います。
この本のはじめにお見せした(本書籍をご覧ください)、2年間投資した結果を見ていただければわかるように、大きく勝負に出なくても、長い目で見ることができれば銀行に預けている何倍もの成果が出ると思いませんか?
仮想通貨投資にとって、毎月何も考えずに投資できるドルコスト平均法は最強の投資法と言えるかもしれませんね。
<つまりどういうこと?>
欲と恐怖のコントロールは、毎月積み立てで克服する