「交通費の二重請求チェック」は経理業務の基本
交通費を精算するとき、「定期券の使用区間の交通費も、うっかり請求してしまった」という経験がないでしょうか。
「うっかり」ならまだ悪意はありませんが、なかには意図的に二重請求する確信犯も少なくないようです。
多くの人は「こんなに細かいところまで経理もチェックしないでしょ」と軽く考えているようですが、とんでもありません。「交通費の二重請求がないか」というのは、経理担当者の基本的なチェック項目です。
現在は経費の精算もIT化やシステム化が進んでいます。
中小企業では、まだ手作業のところも多いかもしれませんが、少なくとも大企業では、二重請求や金額ミスがないかを簡単に確認できるシステムを導入しているところがほとんどです。
交通費の精算伝票を手書きではなく、社員が各自でパソコンに入力してオンライン上で処理する会社であれば、間違いなく経理担当者が厳しく目を光らせているはずです。
もし発覚すれば、ほかの精算にも疑惑の目が!?
もし、交通費の二重請求が発覚すれば、それが意図的なものではなくても「この人はいい加減な精算をする人だな」と経理担当者に目をつけられてしまいます。すると交通費だけでなく、ほかの経費の精算についても疑惑の目を向けられて、ほかの人よりこと細かにチェックされるようになります。
面倒なようでも、ルールにのっとって正しく精算するよう心がけることが、経理担当者に信頼されるための必須条件だと考えてください。
[図表]交通費の二重請求は、基本的なチェック項目
図版・イラスト:桜井勝志