今回は、「企業の倒産」に関する基礎知識を、Q&A方式で学んでいきましょう。※本連載は、東京都中小企業振興公社事業継承・再生支援事業登録専門家だった経験を持ち、企業再生支援を中心に活動する坂田薫氏の著書、『社長さん! あなたの資産と会社を守る最後の一手、教えます!』(こう書房)より一部を抜粋し、「倒産回避」「資産防衛」「事業再生」を実現する方法を紹介します。

「債権者、債務者」をひと言で説明すると…

説明に入る前に、まず問題を出します。

 

何、もったいつけてるんだ! って? お客さんそうあわてない、あわてない。何事も基本が大事。しかも、倒産についての基本は5つしかないのだから…。

 

では、問題を出します。

 

ご自分で答えを出してみてから説明を読んでね。

 

Q:「債権者、債務者」って何ですか?

 

A:債権者は債権を持っている人や会社などのことだけれど、つまりは、お金を貸したり、売掛金とかを持っている人や会社などのこと。債務者はお金を借りていたり、売掛金を払うほうの人や会社などのことです。

金融機関が連帯保証人と債務者をほぼ同一に考える理由

Q:「連帯保証人」って何ですか?

 

A:そんなのカンタンだろうって? でも最後まで聞いてくださいね。連帯保証人は借入れした人または会社(債務者)が、約束どおり返済できなくなったとき債務者と連帯して返済する義務を負う人なのだけれど、単純な保証人と違って「催告の抗弁権」も、「検索の抗弁権」もない。

 

つまり、保証人である私に返済の請求をする前に、まず債務者に請求してね(催告の抗弁権)、それから、債務者の定期預金100万円が○○銀行にあるから、その財産を調べてから私に請求してね(検索の抗弁権)…といった権利が認められていないのです。ちなみに、金融機関ではこれゆえに、連帯保証人も債務者も、ほぼ同じように考えています。

 

この話は次回に続きます。

社長さん! あなたの資産と会社を守る最後の一手、教えます!

社長さん! あなたの資産と会社を守る最後の一手、教えます!

坂田 薫

こう書房

倒産すれば連帯保証で個人資産はおろか自宅も売られ、収入もなくなるのがフツウ。中小企業には厳しすぎるこの時代に、倒産しても合法的に自宅を守り収入を確保するにはどうすればいいのか…。本書では、「倒産回避」「資産防衛…

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