認定を受けた税理士等の経営指導を受けるなどの要件も
前回の続きです。
日本公庫には数多くの融資制度があり、ほかに「中小企業経営力強化資金」というプランも魅力です。認定経営革新等支援機関のサポートを受けることが条件とされており、これには税理士、会計士、中小企業診断士、コンサルティング会社などが認定されています。認定を受けた税理士などの経営指導を受けることが、融資申し込みの要件となっています。
無担保・無保証で限度額は設備資金なら7200万円、運転資金では4800万円。自己資金の要件がなく年利は1.85%程度です(平成28年4月1日現在)。女性か55歳以上の人が新たに事業を始める場合は、さらに金利が優遇されます。
日本公庫の最大の特徴はスピーディな審査。申し込みから実行まで数週間ですむときもあり、1か月以上かかることはほとんどありません。物件取得が必要な業種にはお勧めの制度といえます。なぜなら審査を待っている間に、よい物件はどんどん流れてしまうからです(次に紹介する地方自治体の融資は、通常2、3か月かかるため物件取得となると難しい)。
2000万円まで無担保・無保証で利用可能
【「中小企業経営力強化資金」を活用しよう】
⃝利用できる方
次のすべてに当てはまる方
1 経営革新、または異分野の中小企業と連携した新事業分野の開拓などにより市場の創出・開拓(新規開業を行なう場合を含む)を行なおうとする方
2 自ら事業計画の策定を行ない、中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律に定める認定経営革新等支援機関による指導及び助言を受けている方※
※認定支援機関のサポートを受けることが要件となっています。
⃝使いみち
事業計画の実施のために必要とする設備資金及び運転資金
⃝融資限度額
7200万円(うち運転資金4800万円)
⃝返済期間
設備資金20年以内/うち据置期間2年以内
運転資金7年以内/うち据置期間2年以内
⃝利率
年利2.06~2.35%程度(平成29年8月9日現在。毎月変動)
⃝担保・保証人
2000万円までは無担保・無保証人で利用可能