相続は誰にでも発生する身近な問題
ここでは、今まで取扱ってきた事件の中から何が見えてくるのか、税金裁判をめぐる問題とこれからの課題について、もう少し広い観点から説明してみたいと思います。
相続は誰にでも発生する身近な問題であり、相続税をめぐって税務調査を受けたり課税処分を受けたりすることは、決して珍しいことではありません。しかも、相続税は自分1人だけで解決できる問題ではなく、共同相続人間での相続をめぐる紛争なども関係してきます。そこで、相続税をめぐる問題の中から、いくつかの典型的な問題をここで取り上げます。まず、連帯納付義務についてお話したいと思います。
相続税の正しい申告・納付ができなかった場合に発生
連帯納付義務について問題が発生するのは、概ね以下の経過をたどります。
①第1段階(相続対策)
被相続人の死亡
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②第2段階(相続税の申告と税務調査)
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税務調査により、③と④が判明した時は、修正勧奨を受けます(その場合修正申告をするか更正処分を受けます)
③第3段階(連帯納付義務の確定)
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④第4段階(督促処分)