金(ゴールド)とビットコインに「価値がある」理由
かつて「金」は通貨の代わりとして使われていました。ビットコインはその「金」によく似ているといわれています。古くから「金」は価値がある貴重な金属でしたが、なぜ「金」には他の鉱物にはない、特別な価値があるのでしょうか。
それを一言でまとめると、「多くの人が価値があると認めている」からです。ビットコインは世界中で欲しがる人が急増しています。だからこそ、ビットコインには価値があるわけです。
一方、河原に転がっている石に価値がないのは、価値があると考える人がおらず、欲しがる人がいないからです。
採掘量に限度がある金、発行上限があるビットコイン
かつては日本でも佐渡金山などで金の採掘が行われましたが、金を採掘し尽くして枯渇したため、現在は掘り出せなくなっています。
連載第2回で説明したように、ビットコインは2100万BTCまで増えるとそれ以上増えません。こうした点も金に似ています。
ブロックチェーンは、10分ごとに取引データをブロックにしてチェーン状につなげていく仕組みですが、ブロック同士をつなげる作業をマイニング(採掘)といいます。具体的にはブロックをつなげるために必要な答えを高度な計算を行なって弾き出します。この計算には高性能なコンピューターと膨大な電気代が必要です。
コストをかけてマイニングするのは、最初に答えを出すことに成功した人に報酬としてビットコインが支払われるからです。金を採掘するときも高性能な重機に投資したり、人件費をかけたりするなどコストをかけています。
金とビットコインの入手方法は異なりますが、ビットコインを入手するマイニングと金の採掘は似たイメージなのです。
[図表]ビットコインと金は似ている
この話は次回に続きます。