株式相場で全勝はありえない以上、トータルで勝つためには「損切り」が欠かせません。今回は、その基本的な考え方を見ていきます。

利益を確定しなければ本当に儲けたことにはならない

ここからは、「利益確定」や「損切り」のタイミングについて、お話ししていきたいと思います。

 

当たり前の話ですが、株をただ買って持っているだけでは、本当に儲けたことにはなりません。一度売って利益を確定しなければ、いつまでも「含み益」のままです。含み益は、何らかの理由で暴落するようなことがあれば、すぐに吹っ飛んでしまうはかないものです。従って、基本的に株を買ったら数日〜1カ月以内に売却し、利益確定するべきだと私は考えています。


また、利益確定以上に難しいとされるのが、損切りです。


予想外に買値から値下がりしてしまい、含み損が広がってしまったとき、いくら損失の拡大を防ぐためとはいえ、損切りを決意するには勇気が要ります。皆さんも、「いずれ回復するかも……」という一縷の望みにすがりたくなったことがあるのではないでしょうか。
もちろん、その可能性はありますが、さらに状況がひどくなるかもしれませんし、回復までにはかなり時間がかかるかもしれません。それでも、損失を確定したら失ったものは戻ってこないわけですから、一縷の望みであっても捨てたくない―そんなふうに考える人が多いようです。

 

損切りの徹底で負け越していてもトータルでは勝てる

投資歴が長い方のなかに「損切りが苦手」という方は少なくありません。私自身も損切りはいまだに苦手です。昔は今以上に損切りが嫌いで、断腸の思いで損切りしていたので、気持ちはよくわかります。


しかしながら、損切りの徹底は株で儲けるための絶対条件です。株式相場で全勝はありえません。超能力者でもない限り、ずっと勝ち続けるのは無理です。常勝で大儲けをしている投資家であろうと、負けるときはあります。儲けているのに、勝率としては負けるときのほうがずっと多いという人も、かなりたくさんいるでしょう。


負け越していても儲けられるのは、きちんと損切りをしているからなのです。開き直るわけではありませんが、私もある程度負けることは受け入れています。悔しいですし、動揺もしますが、すぐ気持ちを切り替えて損切り指示を出すようにしています。

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    本連載は、2014年7月25日刊行の書籍『明日ドカンと上がる株の見つけ方』から抜粋したものです。

    本連載は、一般的な株式分析の手法などを紹介することを目的に発行しています。投資を促したり、筆者が運営する投資顧問サービス「マエストロの株式ボナセーラ」に勧誘することを目的としたものではございません。また、投資にはリスクがあります。投資はリスクを十分に考慮し、読者の判断で行ってください。なお、「マエストロの株式ボナセーラ」の業務、手数料、およびリスクなどに関しましては、ホームページに掲載の契約締結前交付書面を十分にお読みください。

    明日ドカンと上がる株の見つけ方

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    熊谷 亮

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