もし日本の物価が100倍になったら、為替レートは…
ある国の物価が変動すれば、為替レートも変動します。たとえば、物価が上昇すれば、その国の通貨価値が下落するので為替レートも安くなります。
少し極端に考えてみましょう。いま、日本の物価が100倍になったと仮定します。そのとき、為替レートはどうなるでしょうか。インフレが起きる前の為替レートを1ドル = 120円とすれば、インフレによって円の価値が100分の1になりますから、理論上は1ドル = 12000円になるはずです。
すなわち、日本でインフレが起きると、円安・ドル高になります(図表1)。反対に、日本がデフレになれば円高・ドル安になります。
[図表1]インフレになると円安になる
貿易赤字、景気悪化…マイナス要因で為替レートは下落
一般に、ある国にとって良くないと思われることが起きると、その国の通貨が売られ、為替レートは下落します。
たとえば、「経済成長率が下がった」「失業率が悪化した」「財政状況が悪化した」「テロが発生した」などといったことが起きると、その国の通貨が売られ、為替レートが下落します。
以上をまとめると次のようになります。
[図表2]短期的為替レートの決定要因